「神威」「摩周」「飛鳥」「精華」って何のことかわかる? トヨタ・センチュリーは「和」にこだわり抜いた日本の誇りだった (2/2ページ)

「和」の表現は内装にも

 和のテイストが用いられているのはボディカラーの名称だけではない。センチュリーには各所に和のイメージを表現したこだわりのアイテムが装備されているのだ。

 まず、センチュリーの象徴ともいえるフロントセンターの鳳凰エンブレム。これは工匠が、金型を約1カ月半かけて丁寧に手で掘り込み、躍動する翼のうねりや繊細な羽毛の表情を再現している。

 また、フロントグリル奥に七宝模様を配置して、前後二重構造を採用し品格のある華を再現している。

 インテリアにもセンチュリーならではのこだわりが表れている。まずショーファードリブンらしいと感じるのが、本杢のオーナメントで前後の空間を仕切っているポイントだ。運転手と後席の乗員を分ける仕切りを表現しているのがショーファードリブンらしい。そして天井には紗綾形崩し柄織物があしらわれており、日本らしさと格の高さを表現している。

 このようにセンチュリーが各所で和のイメージを採用しているのは、トヨタ、そして日本を代表するクルマであるというこだわりからだ。そのため日本の文化や伝統技能などを採用し、和のイメージを表現している。

 自動車というのは元々海外からやってきたものだ。そのため洋風なデザインや装備になるのは仕方ない部分もあるだろう。しかし、センチュリーは自動車のなかに上手く和の表現を取り入れている。それも悪目立ちしていなく、上品であるのが素晴らしい。センチュリーに取り入れた和の要素を見るとトヨタの表現力に感服するばかりだ。センチュリーの実車を見る機会があれば、そんな和の表現にも注目してみてほしい。


西川昇吾 NISHIKAWA SHOGO

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マツダ・ロードスター(NB8C後期型)/ボルボV40 T4
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