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かなり古い車種に発覚することも! そもそも「リコール」になる「クルマの不具合」はどうやって見つかるのか?

かなり古い車種に発覚することも! そもそも「リコール」になる「クルマの不具合」はどうやって見つかるのか?

この記事をまとめると

■リコールとは不具合が発覚したクルマを公表し、回収して修理すること

■1969年に当時の運輸省によって法制化された

■この記事ではクルマの欠陥がどうやって見つかるのかに言及している

消費者の情報提供によって発覚することも!

 リコールとは、新車の設計や製造の段階で問題があったことを原因として不具合が生じた際、自動車メーカー自らの判断で、国土交通省へ報告し、届け出を行ったうえで、消費者に告知し、当該車種を回収し、修理を施し、事故や故障を未然に防ぐ措置をいう。米国での日本車への指摘を受け、1969年に当時の運輸省(現在の国土交通省)により法制化された。

 リコールが実施されるまでの手順は、自動車メーカー自身や国土交通省で得られた不具合の情報を、自動車メーカーが検査し、検討結果を国土交通省へ報告する。それを国土交通省で分析し、設計や製造の過程での問題と判定されると、自動車メーカーによるリコールの手続きに入る。

 そもそも発端となる不具合の情報は、自動車メーカーや国土交通省の調べだけで見つかるわけではなく、消費者からの情報も一つの役割を担っている。そこで国土交通省では、「自動車不具合情報ホットライン」を設け、消費者からの情報提供を受け付けている。

 ちなみに令和3年度のリコール件数は369件で、対象となった台数は425万件を上まわる。令和元年度には、リコール件数が415件で、対象台数は1千万台を超えていた。その年によって件数や対象の台数は上下するが、全般的には対象台数が多くなる傾向がありそうだ。その理由は、部品やプラットフォームなどの共用化が進んでおり、またメーカー間の提携などによって他社の車名などで同じ車種が販売されるなどが広がっていることもあるだろう。

 リコールについては、もちろんそれが起こらないことが肝心だが、同時にまた、大きな被害に至る前に修理を完了できれば、より安全に利用できることにもつながるので、消費者からの情報を含め、リコールには積極的に取り組む姿勢と、消費者側の受容の考え方が大切だ。

 リコールとは別に、サービスキャンペーンという言い方もある。これは、リコールの届け出や改善対策の届け出に該当しないような不具合に対し、商品性や品質の改善を行う措置を指す。リコールとの区別があいまいな点もあるが、工業製品はつねに100%の品質を達成できるとは限らず、前進するという意味での改善や修理は前向きにとらえるのがいいのではないか。

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