まずは、新車発売当初の売れ筋となる、最高価格のe:HEV Z 4WDである(e:HEVモデルは予約受注比率で約90%)。車両本体価格は411万9500円となる。いまさら説明するまでもないが、ZR-Vは走りに定評ある最新のシビックがベースで、パワーユニットは141馬力/18.6kg-mの2リッターエンジンに、184馬力/32.1kg-mのモーターを加えたハイブリッドシステム持つスポーツe:HEVだ。
ちなみに、ヨコハマタイヤ史上、もっとも静粛性に優れていると言われるハイパフォーマンスコンフォートタイヤ「ヨコハマADVAN dB V552(225/55R18)」を履く乗り心地は、ドシリと硬めかつしっかりしていながら、路面や段差へのあたりがマイルドで、荒れた路面でのショックの吸収性も良く、まずまず快適。高速域でのフラット感も文句なしである。
そんな新型ZR-Vのe:HEV Z 4WDから、e:HEVのFFに乗り換える。改めて、ヴェゼルとCR-Vの中間的サイズを持つZR-Vの欧州プレミアムSUVを彷彿させるフロンドまわりのデザイン、高級感溢れるインテリアに、「ホンダ、デザイン面でもやるじゃん!」と思わせてくれる。
e:HEV Z 4WDの直後にe:HEVのFFに乗った印象は、「とにかく出足から、エンジンとモーターの余裕ある性能をダイレクトに感じさせるほど軽快かつトルキーに走ってくれる」というものだった。4WDとの車重差は50kgしかないのだが、それ以上に「軽さ」を感じさせてくれるのだ。結果、全長4570×全幅1840×全高1620mmのボディサイズを感じさせないクルマとドライバーの一体感ある自在の操縦感覚を味わわせてくれる。