この記事をまとめると
■規制標識と指示標識の配列順位について解説
■1から42まであり、5つのカテゴリーに分けられている
■より重要なものが上に配置されるようになっている
標識には規格やルールがあるからこそ万人に通じる
日本では「高速道路の案内標識は緑+白で、一般道の案内標識は青+白」と決まっているが、もしも「ウチは逆にしたいので、高速道路が青で、一般道は緑にします」などと言い出す自治体が現れ、しかも国がそれを許可してしまったら、世の中の交通は大混乱に陥ってしまうだろう。
それゆえ本邦では「高速道路の案内標識は緑で、一般道の案内標識は青」と決まっている。国土交通省の「道路標識、区画線及び道路表示による命令(標識令)」では「緑色」「青色」「黄色」という感じでざっくり規定されているだけなのだが、実際には一般財団法人 日本規格協会によって保安用反射シートおよびテープの色の規格が決められており、道路標識の色彩はそれを使うことで統一されている。
このように標識(サイン)というのは規格とルールが決まっているからこそ、万人に通じる「標識」として機能する――ということは、あちこちの道路に多数おっ立っている規制標識と指示標識の配列順位(複数の標識をどういう順番で並べるか)も、当然ながら決まっているわけである。
まず、道路標識(規制標識・指示標識)を複数並べる場合は、次ページに記した「本標識板の配列順位」が高いものから、下の配置図に示された順番で設置するルールになっている。
ただし、配置順位にかかわらず「横断歩道(407-A・B)」と「自転車横断帯(407-2)」および「横断歩道・自転車横断帯(407の3)」は最下端(左右に振り分けた場合はその右側)に配置すると決まっており、「最高速度(323)」および「特定の種類の最高速度(323の3)」は、“速度の高い標識”が先順位になる。
本標識の配列順位は1から42まであるわけだが、大きく5つのカテゴリーに分かれており、カテゴリー的に上位にあるもののほうが交通安全のためにはより重要であるため、より目立つ必要がある(目立つ位置=上側または右側に配置する)という決まりになっている。