広いラゲッジスペースを有したBクラス
初代Bクラス(2005年)
2代目Aクラスをベースに全長やホイールベースを延長。室内空間を拡大しユーティリティ性能を大きく高めて2005年にデビューしたのが初代Bクラスです。
Aクラスをベースとしたことでサンドウィッチ構造はそのまま採用したことで広大な室内空間、とはいえないもののリヤシートは十分なスペースを有していました。
ユーティリティ性能でいうとラゲッジスペースの広さは大きなセールスポイント。後席シートを倒すとフラットで広大なスペースが広がりました。
2代目に搭載されていたパワーユニットは1.7リッター直4ガソリンエンジンと2リッター直4ガソリン&2リッター直4ガソリンターボエンジンをラインアップ。
この時期、国内ではまだディーゼルエンジンのネガイメージを持つユーザーが多かったこともあり、本国で販売されていたディーゼルエンジン車は導入されませんでした。
2代目Bクラス(2011年)
初代Bクラスが採用していたサンドウィッチ構造を廃止し、一般的なフロアを採用し登場した2代目Bクラス。2012年に日本導入されました。
先代と比べて国内での使用に大きなメリットとなったのが1540mmとなった全高。初代と見た目の変更はそこまで変わっていませんが、多くのタワーパーキングに駐車できるようになったことで利便性が大きく増しています。
全高が低くなったとはいえ室内空間は初代同様の広さを確保。とくにリヤシートのスペースはたっぷりとられていました。
2代目に搭載されたパワーユニットは新設計された1.6リッター直4直噴ガソリンターボ。最高出力は122馬力と決してパワフルではないですが、低回転で最大トルクを発生させる実用性が高いユニットでした。
3代目Bクラス(2019年)
Bクラスと言えば、実用性一辺倒のデザイン……悪く言えばややダサい見た目とイメージする人が多かったと言えますが、現行モデルとなる3代目は歴代モデルとは違いシャープなフォルムを採用していることが大きな特徴です。
とはいえ実用性が高いことは歴代モデル同様。室内空間は先代より拡大しラゲッジルームは5名乗車時で455リットルと広大なスペースを備えました。
Aクラスともども人気を誇る日本市場に2019年から販売を開始した現行モデルは、1.3リッター直4直噴ガソリンターボと2リッター直4ディーゼルターボエンジンを用意。
対話型インフォメーションシステムや安全運転支援システムなど先進装備が揃っていることで現行モデルも高い人気を誇っています。
スウォッチと組んで登場したスマート
スマートとは
メルセデス・ベンツと時計メーカーのスウォッチがタッグを組んで超小型車のスマート・シティクーペを発表したのは1997年。世界的に衝撃を与えた同車でしたが2000年にスウォッチが同事業から撤退し、車名がフォーツーと変更されました。
※写真はスマート・シティクーペ
初代フォーツーのパワーユニットは599cc直3ターボエンジンを車体リヤに搭載。このエンジンはグレードにより出力が異なります。
国内で販売が開始されたのは2000年。ただし2001年から軽自動車規格に合わせ車幅を変更した専用モデル「スマートK」の販売を開始しました。
その後、フォーツーはモデルチェンジを繰り返し2007年に2代目、2014年に現行モデルとなる3代目が登場しています。
現在はフォーツー、および4人乗りのフォーフォーがラインアップされていますが、過去にはそれ以外のモデルも販売されていました。
2002年に初代フォーツーをベースに開発されたロードスターとロードスタークーペ。同年にはカブリオレをベースにルーフやドア、フロントスクリーンまで取り除いたクロスブレードを限定販売。
そして2003年には、当時、同グループだった三菱コルトとパワーユニットやシャシーを共有し、現行モデルとは違い5人乗りに仕立てられた初代フォーフォーをラインアップしています。
まとめ
カール・ベンツとゴッドリープ・ダイムラーという2人のエンジニアがそれぞれ立ち上げた会社が合併し誕生したメルセデス・ベンツ。高級車メーカーとして長年君臨してきた同社でしたが1997年に発売した初代Aクラス以降、Bクラス、またスマートといった小型車を登場させてきました。
とくに日本でAクラスの人気は高く、ユーザーの幅を広げてきたのは御存知の通りです。
ただAクラスおよびBクラスを廃止するとの一部報道も……。今後、両車がどのように展開されていくかはわかりませんが、メルセデス・ベンツらしい小型車なのは間違いありません。これからもAクラスやBクラスが販売されていくことに期待したいものです。