ポルシェの歴代クーペモデルを紹介! (1/2ページ)
この記事をまとめると
■ポルシェの2ドアクーペモデルを紹介
■ポルシェと名がつく最初のモデルとなったのが356
■911をはじめとするスポーツクーペは魅力に溢れている
ポルシェは多くのクーペモデルを販売してきた
近年、カイエンやマカンといったSUVが人気のポルシェですが、ファンにとっては911をはじめとするスポーツクーペこそ同社を代表するブランドとイメージするはずです。
ただ、911やケイマンなど現在販売しているモデルだけではなく、ポルシェは数多くのモデルを販売してきました。
今回はこれまでポルシェが発表してきた代表的なクーペを紹介していきます。
356(1947年)※量産型は1948年から販売開始
ポルシェと名がつく最初のモデルとなったのが356。プロトタイプの登場を経て量産型は1948年から生産が開始されています。
当初、ミッドシップレイアウトを想定しプロトタイプを開発していた356は、2台目のプロトタイプからRRレイアウトに変更。このプロトタイプをベースに量産型が開発されました。
量産型に搭載されていたエンジンは当初1.1リッターのみでしたが、その後、1.3リッターと1.5リッターを追加。356はエンジンのみならず改良が加えられていき1955年には第2世代となる356 A型、1959年にはB型、1963年にはC型が登場しています。
911シリーズ
901型(1963年)
現在まで続く911シリーズの歴史は1963年にデビューしたこのモデルからスタート。356の後継モデルとなるべく登場した初代901型は、RRレイアウトこそ356と同じでしたがモノコックシャシーを採用する新世代のスポーツカーとして開発されました。
リヤに搭載されたのは最高出力130馬力を発揮する2リッター水平対向6気筒エンジン。パワーユニットはデビュー後、改良が加えられていき1967年に160馬力を誇る911Sを追加するとともに1968年には110馬力のエンジンを搭載するエントリーグレードの911Lをラインアップしました。
その後、901型はホイールベースを延長し重量配分を改善するなどボディにも改良を施します。
1973年には前後フェンダーを装備しホモロゲート仕様のカレラRS2.7を限定生産しています。
930型(1974年)
ファンの間で「ビッグバンパー」と呼ばれる930型が登場したのは1974年。アメリカの安全基準を満たすための大型バンパーを装備しているのが大きな特徴です。
安全基準とともに厳しくなった排ガス規制に合わせるためエンジンの排気量を2.7リッターに拡大。1978年から排気量を3リッターエンジンへ変更しました。
930型には初代に用意されたクーペやタルガトップに加え、オープンモデルのカブリオレをラインアップ。1989年にはルーフを低く仕立てたスピードスターが2000台限定で販売されています。
964型(1989年)
見た目こそ歴代モデルと大きな変化はないですが、モノコックを一新しサスペンションなどに大きな変更を加えて登場した964型。911初となるフルタイム4WDを搭載したことも大きなトピックスです。
パワーユニットも大きく変更。3.6リッターまで拡大された水平対向6気筒エンジンを搭載しました。
デビュー時から4WD仕様のカレラ4をラインアップしていた964型は1990年に2WDのカレラ2を追加。
※写真はカレラ2 3.6 タルガ
その後、レース用のモデルを追加しつつ、パワーユニットは3.8リッターまで排気量アップ。ターボ車には3.6リッターエンジンが搭載されています。
993型(1993年)
911ファンからいまだに人気が高い993型。そんなファンの間からは“究極の空冷モデル”とも呼ばれています。
シャシーなどは964型を流用していますが、リヤサスペンションはセミトレーリングアーム式からマルチリンク式に変更されました。
パワーユニットは964型のエンジンを改良しパワーアップ。1995年に追加されたカレラ4には3.8リッターエンジンを搭載しています。
※写真は3.6リッター水平対向6気筒エンジン
993型はグラスルーフを備えたタルガやカレラSなどモデルを展開していき1997年まで生産が続けられました。
996型(1997年)
歴代モデルにおいてもっとも大きな変革を行ったのは996型といって間違いないでしょう。
993型からシャシーやボディ、さらに歴代モデルが搭載していた空冷エンジンを水冷エンジンに刷新。911と名がつくものの996型は新世代のスポーツカーとして新たに生まれ変わりました。
水冷となった水平対向エンジンは3.4リッターへダウンサイジングされたもののパワーアップを実現。ボディサイズはひとまわり大きくなっています。
996型といえば賛否を呼んだのがヘッドランプの形状。ボクスターと同じデザインを採用しましたが2002年のマイナーチェンジで911専用のデザインへと変更されました。
997型(2004年)
ボディやエンジンが全面的に刷新された996型からフルモデルチェンジで2004年に登場した997型。基本性能の評価こそ高かったもののスタイリングが不評だった996型から丸目ヘッドランプを復活させるなど911らしさにこだわったエクステリアデザインへ変更しています。
パワーユニットは3.6リッターおよび3.8リッター、3.6リッターターボと3つの水平対向6気筒エンジンをラインアップしデビュー。その後、2008年になるとエンジンを直噴化するなど大きな改良が加えられました。
997型はクーペとタルガ、カブリオレをラインアップ。またGT3RS 4.0やスピードスターなど限定モデルも販売されています。
991型(2011年)
見た目に大きな違いはないものの、997型から9割のパーツを改良するなど大幅に変更し2011年にデビューしたのが991型。とくにファンからパワーステアリングが電動化されたことが話題となりました。
991型のパワーユニットはカレラに3.4リッター、カレラSには3.8リッターエンジンを搭載しデビューしています。
そんなパワーユニットはマイナーチェンジで大きく変更。ターボ化したことでカレラ&カレラSともに3リッターツインターボエンジンにチェンジ。ただしターボやターボSには3.8リッターエンジンがそのまま搭載されました。
また衝突被害軽減ブレーキやレーンチェンジアシストなど先進支援運転装備が充実したこともトピックスといえるでしょう。
992型(2018年)
現行モデルとなる992型は2018年に登場。911らしさ溢れるスタイリングを身にまといつつ、ボディは大幅に見直されています。
とくに走行性能を高めることに注視し各種パーツを見直しポテンシャルを向上。タイヤはフロントが20インチ、リヤは21インチホイールを採用しブレーキの直径も拡大しました。
またエアロダイナミクスにも力が入れられ可変リヤスポイラーなどにより空力性能が大きく高められているのも特徴です。
992型は現在、クーペのカレラ、タルガ、カブリオレをラインアップ。また、GT3 RS、スポーツクラシック、ダカールなど多彩なモデルをラインアップし販売しています。