2種のバッテリーと3種のパワートレインを用意 EX30は3種類のパワートレインと2種類のバッテリーを用意しており、LFPスタンダードバッテリーを搭載したシングルモーター車は、比較的走行距離の少ない人向けのモデル。走行距離の長い人向けにはNMCバッテリーを搭載したシングルモーター・エクステンデッドレンジを用意し、最大航続距離480kmを実現している。そしてハイエンドモデルは、NMCバッテリーに2モーターを組み合わせた4輪駆動車で、最高出力428馬力、0-100km/h加速3.6秒というボルボ 車で史上最速の加速を実現した。
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速いのは加速だけではない。充電速度も同じように速くなっている。エクステンデッドレンジは最大153kW、スタンダードレンジは最大134kWの充電能力を実現したことで、10%から80%までの充電時間は25分強で完了する性能を持ち合わせる。
安全性能に関して先進的な知見を持つボルボは、降車する際の自転車との接触事故を減らすために、ドアの開閉時に自車の周囲に自転車や歩行者を検知すると、音や表示で警告を示す機能を搭載。さらに、駐車の際にクルマが駐車スペースを認識したのち、新しい3Dユーザーインターフェースで駐車したい場所をタップすることで、アクセルやブレーキ、ステアリングを自動で操作してくれる「パークパイロットアシスト」など、数々の先進的な安全運転支援機能が装備されている。
ボルボEX30は、一部地域で販売が始まっており、スタート価格は約3万6000ユーロ(日本円で約540万円)とガソリンモデルとあまり変わらない価格で購入できる。さらに、「Care by Volvo」という同社のサブスクリプションサービスだと月額599ユーロ(日本円で約9万円)を支払うことで所有することも可能だ。
ボルボEX30の充電イメージ 画像はこちら
さらに、サプライズ発表として、よりSUV色の強いEX30クロスカントリーを2024年に追加するとのアナウンスがなされた。このモデルは、EX30より高い地上高で19インチのブラックホイールなど特別な装備が付いたモデルに仕上がっている。
すでにボルボは、2030年に販売するすべての車種をEVにすることを発表した。そのためEX30は、より多くの人にEVを提供するための足がかりとして、ブランドの魅力を内外装で色濃く表現したエントリーモデルとも言える。まだ日本市場への正式導入は発表されていないが、もしも海外市場と同じような値段での発売となれば、EV市場に新たな風穴を開ける存在になり得るだろう。