この記事をまとめると
■路面にタイヤ痕を残してしまった際に問われる罪について解説
■器物損壊罪で検挙される可能性がある
■その場合、3年以下の懲役又は30万円以下の罰金
器物損壊罪に該当するケースも
古くは映画「マッドマックス」のマックスターン、近年はドリフト走行のものによるタイヤ痕が施設の駐車場などに残されていて問題になることがある。
こうしたタイヤ痕を残してしまった場合、どんな罪に問われるのか?
同じタイヤ痕でも、危機回避のための急ブレーキなどでついたものなら、違法性はないが、ドリフトやパワースライド、ゼロヨンのフル加速などをおこなって、故意にブラックマークを残したとなると、器物損壊罪で検挙される可能性がある。
器物損壊罪とは、故意に、他人の物を壊したり傷つけたりして使えなくする犯罪のこと。
法定刑は、3年以下の懲役又は30万円以下の罰金若しくは科料とけっこう重い罪になる。
直近の例では2022年、福岡県篠栗町の鳴淵ダムの駐車場で深夜ドリフト走行を行ない、駐車場内に多数のタイヤ痕を残した20歳の男2人を福岡県警が特定し、器物損壊の疑いで任意で調べていることがニュースになった。
そもそもサーキットやジムカーナ場などを除き、峠や人気のない駐車場、港湾施設などで勝手にドリフト走行をするのは、「騒音運転等違反」(違反点数2点 反則金6000円・普通車)や「安全運転義務違反」(違反点数2点、反則金9000円・普通車)にもあたる。
なおアスファルトについたタイヤ痕は、なかなか消えない。
コンクリートの床なら、水をかけながらブラシで擦れば、けっこう落ちるし、重曹スプレーなどを使うとさらに効果的。高圧洗浄機なども重宝するが、アスファルトは目が粗いので、タイヤ痕もわりと深く食い込んでいる……。
アスファルト・コンクリート用クリーナーといったものも市販されているが、大前提として、許可なく公共の場や他人の施設にタイヤ痕をつけるのは犯罪行為になるということを覚えておこう。