この記事をまとめると
■トヨタC-HRが2023年7月をもって生産終了となる
■セールスマンにとっては悩ましい出来事
■現在のC-HRユーザーに提案できる乗り換え車がないという
C-HRユーザーに提案できる乗り換え車がない!
トヨタのコンパクトクロスオーバーSUV、C-HRが2023年7月をもって生産終了となるのは、すでにみなさんもご承知の話。海外市場では次期型が登場する予定のようだが、日本国内の導入は未定となっている。そんなC-HRについて販売現場で、悩めるセールスマンの話を聞くことができた。その悩みの種はというと、現有C-HRユーザーへ提案できる乗り換え車が見当たらないというのである。
日本国内で現行C-HRが発売されたのは2016年12月。当時すでに世界市場ではクロスオーバーSUVの人気が高まり、欧米や韓国、中国メーカーではクロスオーバーSUVのラインアップ増を積極的に行っていたが、日系メーカー全体で見ても出遅れイメージが目立っていて、そのなかでもトヨタは3代目RAV4が終売となっており、世界的なトレンドになろうとしていた、クロスオーバーSUVではハリアーぐらいしかなく、販売現場ではよりコンパクトなクロスオーバーSUVの投入を望む声が強かった。
そのなか現行C-HRがデビューした。トヨタのコンパクトクロスオーバーSUVを熱望していた消費者も多く、本格販売の始まった2017年の暦年締め(1月から12月)年間販売台数では約12万台を販売するヒットモデルとなった。ただしC-HRが発売になったころ販売現場では、「まだセリカを所有しているユーザーにも積極的に売り込むように」との指示が出ていたとの話を聞いた。セールスマンからは「待ち望んでいた、コンパクトクロスオーバーSUVだが、クーペSUVスタイル(腰高なのはSUV的となるが、クーペのような流麗なスタイルを持っている)が際立っているので、後席やラゲッジスペースが狭く実用性はいまひとつというお客様の声も聞く」といった話も聞いたことがある。
その後2019年に世界市場カウントで5代目となるRAV4が日本でもシリーズとして復活発売となると、ボディサイズの違いはあるものの、C-HRに興味を持っていた消費者が一斉にRAV4に流れるようになった。またC-HRを購入したユーザーのなかにも短期間となってしまうが、C-HRからRAV4へ乗り換える人も目立っていたとのことである。