ジープのSUVってどんなクルマ? 車種別の特徴や魅力を徹底解説! (2/2ページ)
長きに渡って生産されるロングセラーモデルも
ラングラー
ジープのSUVといえば、ラングラーをイメージする方が圧倒的に多いことでしょう。ラングラーはそもそも第二次大戦中に活躍したジープが源流。現行モデルは4代目となるモデルで日本市場では2018年から販売を開始しました。
ラングラーは現在5ドアのみを販売。デビュー当時、用意されていた3ドアは廃止されています。
またパワーユニットも2リッター直4ガソリンターボエンジンと同エンジンにモーターを組み合わせたプラグインハイブリッドをラインアップ。3.6リッターV6エンジンは3ドア同様、すでに廃止されました。
現行モデルは2018年から国内販売を行いましたがいまだに高い人気を継続中。ジープブランドの販売台数を大幅に引き上げながら販売が続けられています。
グランドチェロキー
ラングラーとともに日本で高い人気を誇るのがグランドチェロキー。初代は1993年にプレミアムSUVとしてデビューし、現在はラングラーとともにジープの基幹モデルとなっています。
5代目となる現行モデルは2022年から国内販売を開始。当初、3列シートを備えたロングボディのみが用意されていましたが、2列シートの5人乗り仕様をすぐに追加しました。
パワーユニットは2リッター直4ガソリンターボエンジンをはじめ、そのエンジンにモーターを組み合わせたプラグインハイブリッド、またロングボディ車に搭載される3.6リッターV6ガソリンエンジンをラインアップ。
ボディタイプも5人乗りの標準ボディと3列シートを備えるロングボディが選択可能と、幅広いモデルを用意しているのが特徴です。
グラディエーター
グラディエーターは見た目からわかるように、ラングラーをベースに開発されたピックアップトラック。そのためラングラーより全長が約700mm、ホイールベースは480mm延長し荷台を追加しました。
グラディエーターに用意されるパワーユニットは3.6リッターV6ガソリンエンジン。最高出力284馬力、最大トルク347Nmを誇り電子制御式8速ATを組み合わせます。
このトランスミッションは外気温やコーナリング、勾配など走行シーンや環境に合わせてパフォーマンスを調整。大きく思いボディを備えるグラディエーターですができの良いトランスミッションのおかげか、オンオフ問わずスムーズな走りを実現しました。
ピックアップトラックになったグラディエーターですがインパネなどはラングラーと共通。乗車人数も5名で後席の足元もゆとり十分なスペースを備えていることも特徴です。
ジープのSUVとライバルの車種を比較
スズキ・ジムニーシエラ
軽自動車のジムニーをベースに1.5リッター直4エンジンを搭載して登録車に仕立てたのがジムニーシエラ。パワーユニット以外ではワイドフェンダーを装着したことなどで全幅がワイドになりました。
1.5リッターエンジンを搭載したことでジムニーと比べて動力性能のゆとりが増し、ワイドトレッド化したことで走行安定性も大きく向上。悪路走破性もジムニー同様、国産車にライバルを見受けられないほど高い性能を有しています。
残念なのが室内やラゲッジの広さがジムニーと変わらずミニマムなこと。ここはレネゲードやコンパスに大きく劣っているのは間違いありません。
ランドローバー・ディフェンダー
ラングラー同様、軍用車両を祖とするディフェンダー。オフローダーとして世界的に高い人気を誇るモデルであることもラングラーと同じ。同車のライバルであることはいうまでもありません。
2019年にデビューした現行モデルは初代の面影を残しつつ、レンジローバーに通じるモダンなデザインを採用。このデザインは同車の大きな特徴となっています。
パワーユニットは2リッター直4ガソリン、3リッター直6ディーゼル、5リッターV8ガソリンを用意。
ボディタイプもラングラーでは廃止された3ドア「90」をはじめ5ドア「110」、ロングボディで8名乗り「130」をラインアップするなど多彩なモデルを選択できることが特徴です。
トヨタ・ランドクルーザー
国産車でグランドチェロキーのライバルといえばランドクルーザー(300系)で間違いないでしょう。車格はもちろん、ランドクルーザーの初代は「トヨタ・ジープ」(車名は後にトヨタ・BJに変更後、ランドクルーザーに再度変更)と名乗っていたのですから。
ランドクルーザーのボディサイズはグランドチェロキーの5人乗りとほぼ同サイズ。
パワーユニットこそトヨタお得意のハイブリッドは用意されていませんが、3.5リッターV6および3.3リッターV6ディーゼルエンジンをラインアップ。
悪路走破性も高く、また上質な内装を備えるなどグランドチェロキーに真っ向から挑むことができるSUVです。
【こだわり別】おすすめのジープSUVモデル
ジープ入門用:レネゲード
ジープブランドのクルマを購入したいと考える方にとって、現状、手に入れることが難しいラングラーや価格が高いグランドチェロキーは敷居が高いと感じる人も多いはず。
その点、レネゲードやコンパスは価格や納期といった点で購入しやすいのは間違いありません。
両車とも多くの魅力を備えているのですが、ジープから繋がる伝統的な丸目ヘッドランプやグリルを備えたレネゲードのほうがより適していると筆者は考えます。
悪路走破性にこだわりたい:ラングラー
SUVに悪路走破性を求めるのならラングラー一択。ラダーフレームであることをはじめ、マニュアルで切り替える伝統的なパートタイム4×4に加え、自動的に前後輪に駆動力を分配するフルタイム4×4システムを採用するなど本格的オフローダーとしての高い資質を備えているからです。
ただ、オンロードを快適に走ることができないわけではありません。ロングドライブも苦にならない乗り心地を備えていることも人気の理由といえます。
SUVにラグジュアリーを求める:グランドチェロキー
SUVに求められるユーティリティ性能や路面を選ばない走行性能とともに豪華さが欲しいならグランドチェロキーがおすすめです。
ジープの特徴といえる高い悪路走破性を備えつつ、ラグジュアリーな内外装を有する同車はパワーユニットやボディの選択幅が多いのも嬉しいポイント。
豪華なのに押し出しの強いフロントグリルを備えているなど、シープファンにとって所有欲が満たされる1台です。
ジープのSUVを買うなら中古車がおすすめ! その理由は?
先程もお伝えしたように、ライバルとなる輸入車SUVと比べるとリーズナブルに感じるモデルが多いジープのSUVですが、新車で購入しようと考えると多くの費用がかかるのは間違いありません。
ジープのSUVをできるだけ安く購入したいのであれば中古車を選択するのがベターです。
最近、モデルチェンジされた現行モデルが多いため相場が高いモデルもありますが、レネゲードなどは初期型であれば100万円以下で購入できる中古車も販売されています。
ただ、ラングラーに限っては別。欲しくても手に入れることができない状態が続いていることで現行モデルはもちろん、先代モデルも中古車相場は高いまま推移しているからです。
ラングラーについては価格の安さではなく、新車と比べて圧倒的に早く手に入れることができるのが最大のメリットといえるでしょう。
まとめ
ラングラーの知名度が圧倒的に高いジープのSUVですが、国内でも使い勝手が良いサイズのモデルや超個性的なピックアップなど数多くの車種をラインアップしています。
人気がありすぎて手に入れることができない状態が続くラングラーですが、ジープに興味がある人は数あるジープSUVに注目してみてください。