刺激不足の日々を過ごす「富豪家族」必見! 乗ればエキサイティングな日常が待っている「超高級SUV」5選 (2/2ページ)

国産モデルでは考えられないようなハイパフォーマンスっぷり

「ポルシェ・カイエンEハイブリッド」も、ランボルギーニ・ウルスの場合とおおむね同様の使い方が望まれるだろう。つまりは「カイエンEハイブリッドで行くファミリーキャンプ」である。

 2023年4月18日に予約注文の受け付けが開始された改良型カイエンEハイブリッドは、3リッターV6エンジンにモーターを組み合わせ、システム最高出力470馬力を発生するプラグインハイブリッド車。最長90km(WLTPモード)のEV走行も可能だ。0-100km/h加速4.9秒で最高速度254km/hであるらしいので、ランボルギーニ ウルスよりはずいぶん「遅い」。

 しかし、当然ながらそのへんの国産SUVよりは断然バカっ速いので、まずはカイエンEハイブリッドで高速道路に乗ってキャンプ場を目指し、追い越し車線にて国産SUVを蹴散らす。しかしその後、車両本体価格だけで1390万円を超えるこのクルマが泥だらけになることで“男気”のようなものを見せつけ、そしてキャンプ場では、隣のご家族が使う電化製品に快くカイエンEハイブリッドから給電してあげることで、「器の大きな自分」をかみしめる。これで完璧である……と思ったら、カイエンEハイブリッドは外部への給電はできないのか! ううむ。お隣のご家族さんは、すみませんが三菱アウトランダーPHEVか何かに乗ってきた人を探してください……。

 この原稿もいささか長くなってきた。お読みのみなさんもそろそろ飽きてきたかもしれない。よって、この後は手短にパンパン進めることにしよう。

フォルクスワーゲン・ティグアンR

 専用チューンを受けた最高出力320馬力の2リッター直4TSIエンジンを搭載する快速SUVである。これでウルスのようにキャンプに行くのもエキサイティングだが、見た目もサイズもさほど派手ではないため、「バカっ速SUVであえてキャンプに来た」という気迫を周囲が理解してくれない可能性もある。

 それゆえティグアンRではキャンプ場に行くのではなく、「自慢のRパフォーマンストルクベクタリングを活かし、サーキットでスポーツカーをぶち抜く!」というのが“エキサイティングな使い方”になるだろう。サーキットでブレーキがどれぐらいもつかわからないが。

アストンマーティン DBX

 最高出力550馬力の4リッターV8ツインターボを搭載する、アストンマーティン初のSUVである。0-100km/h加速は4.5秒とほどほどだが、最高速度は291km/hだ。

 しかし、291km/hなど出す場所はないし、高速道路料金所からの瞬間フル加速も、何回かやればお腹いっぱいになるものだ。「DBXが似合う超高級ホテルに行く」みたいな行動も、筆者のようなド平民にとってはエキサイティングだが、富豪にとっては「ただの日常」である。そろそろ飽きているかもしれない。

 であるならば、……まぁこのクルマもキャンプだな。車両本体価格2590万円のこれで行く、泥だらけでリスキーなキャンプは、富豪にとっては「コンラッド東京」とかに行くよりもはるかにエキサイティングな体験となるだろう。周囲のキャンパーも「……まさかのアストン登場!」とびっくりするだろうし。

ベントレー・ベンテイガ スピード

 最高出力635馬力の6リッターW12ツインターボエンジンを搭載するスーパーラグジュアリーSUV。0-100km/h加速3.9秒で、最高速度は306km/hである。

 このクルマでエキサイティングな体験をするには「砂漠」へ行くのがいいだろう。砂漠へ行き、例の「お客様、ロールスロイスは故障しませんので、何かのお間違いではないでしょうか?」という都市伝説を体感してみるのだ。まぁいまやロールスロイスとベントレーはぜんぜん関係ないわけだが、細かいことはいいじゃないか。重要なのは“気分”である。

 で、外国の砂漠までベンテイガを持っていくのは大変であり、鳥取砂丘を走ると多分逮捕されるので、石川県の「千里浜なぎさドライブウェイ」を走るのが良いと思われる。全長8kmの砂浜ドライブウェイだ。

 ぜひ千里浜なぎさドライブウェイにて、故障もしていないのにロールスロイスのディーラーに「砂漠で故障してしまったのだが……」と電話をかけてみよう。「お客様、弊社はベントレーではなくロールスロイスを販売しておりますので……」と、困惑されるだけかもしれないが。


伊達軍曹 DATE GUNSO

自動車ライター

愛車
スバル・レヴォーグ STI Sport EX
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絵画制作
好きな有名人
町田 康

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