超ド級お金持ちのための「クルマのテーマパーク」! マガリガワに潜入したら値段も施設もアゴが外れるほど衝撃だった (1/3ページ)

この記事をまとめると

■コーンズが運営する「THE MAGARIGAWA CLUB」に潜入取材

■施設内には宿泊施設やレストラン、プールやジムなどを完備

■会員権は400万円から購入可能だ

日本唯一の超高級ドライビングクラブがオープン目前

 あれは2020年頃だっただろうか。業界に身を置いて2年そこそこだった私は編集部で仕事をしていると、オフィスのどこかからかとある会話が聞こえてきた。「日本に会員制のドライビングクラブができるらしいぞ! しかもあのコーンズが運営するとかなんとか……」。

「ドライビングクラブとはなんぞや? サーキットとは違うのか?」と、当時は何を言っているのかよくわからなかったが、聞こえてきた内容を脳内でまとめると、「なんか凄そうな施設ができるんだな」くらいにしか思っていなかった。ただ、あのコーンズが関わるだけに、プレミアムな要素が目一杯詰め合わせられたものだろうことは想像できたのを覚えている。

 そのドライビングクラブの正体こそが、いよいよオープン間近になった「THE MAGARIGAWA CLUB」だったのだ。

「いやいや、ドライビングクラブってなんだよ? サーキットじゃないのか?」となる人が大勢いると思うが(筆者もそう)、それもそのはず。このような施設は日本中探してもどこにもないからだ。要は日本初の施設でもあると言える。ちなみに海外には数カ所あるそうだ。

「クラブ」と聞けば、なんとなく我々が思い浮かぶのは「◯◯カントリークラブ」なんて名付けられているゴルフ場ではないだろうか。ゴルフ場というのは、誰でもプレイできる場所もある一方で、「会員権」と呼ばれる「プレイする権利」を持つユーザーのみが入れる超一流のゴルフ場というのが存在する(一般的なゴルフ場にも会員権は存在するが)。この会員権はもちろん高額(数百万〜数千万円)なほか、購入前に面接が必要であるケースもあり、お金があれば買えるとは限らない、まさにプレミアムアイテム。また、名門クラブの会員権であれば資産としても運用できるので、バブル期に流行したアイテムでもある。

 この「THE MAGARIGAWA CLUB」は後者にあたるもの。誰でも走れるコースではなく、会員権を持った限られたユーザーのみが走れる”ドライビングコース”なのだ。そして、ここはあくまで「ドライビングコース」。サーキットではないので、レースをするような場所ではないという運営スタイルだ。極端な例えをするならば「愛車のポテンシャルを開放して思う存分すっ飛ばす場所」といったような具合。

 運営母体であるコーンズといえば、フェラーリやランボルギーニ、ベントレーやらポルシェやらと、世界中のスーパーカーを販売する日本を代表する老舗販売代理店。そんなコーンズでは、世界屈指のスーパーカーを販売する一方で、それらを購入したユーザーが愛車の性能を思う存分発揮できるようにサーキット走行会なんかを開いていたりするのだが、サーキットはぶっちゃけ敷居が高い。見るのも走るのも好きな筆者でさえ本音で言えばそう思うほど。ぶっちゃけ、クルマ好きでない人からすれば過酷でしかない環境だ。

 それはなぜか? ネガなことを並べると「うるさい」「とにかく何もない場所が多い」「ピットは夏は暑いし冬は寒い」「レストランはあるにはあるがメニューが充実していない」「コースが広すぎるし見る場所が少ない」「日陰がないしあっても寒い」「僻地にありすぎる」「走行会は朝早い」「ゆっくり休む場所がない」……などなど、そこだけにスポットを当てればなんとでも言えるくらいだ。好きな人でなければなかなか足が向かないのも頷ける。

 クルマ好きのパートナーについて行った先がこのような場所ともなれば、正直同情もしたくなる。子どもが仮にクルマが好きだったとしても走行会の同乗は基本なし。クルマ好きの英才教育を受けていなければ絶対に飽きるだろう。

 これまでに数々のクルマを販売してきたコーンズは、そんな環境をなんとかしたかったという。それに、サーキットに行くともなれば装備もある程度必要だし、好き者でなければ”気軽に”走りに行くことはできない。「THE MAGARIGAWA CLUB」の誕生は、そんな想いから実現した、クルマを愛する人へ向けた夢のテーマパークなのだ。

 ちなみに筆者の本心は「甘ったれるな! モータースポーツはそんなに甘い世界じゃねぇ!」ではあるが、いまどきこんな言い方は反感を買うだけ。時代錯誤もいいところ。なので本音はグッと我慢。

 そして今回、まだまだ秘密が多かった「THE MAGARIGAWA CLUB」への潜入が特別に許可されたので、オープン前に1日セレブ体験をさせて頂いた。次項より、その圧巻な施設の全容を紹介したい!


WEB CARTOP 井上悠大 INOUE YUTAI

編集者

愛車
ホンダ・シビックタイプR(EK9)/スズキ・ジムニー(JA11)
趣味
写真/ドライブ/サーキット走行/クルマ弄り/スノーボード/ダーツ/自転車/その他多数
好きな有名人
大泉 洋/織田裕二/篠原みなみ

新着情報