いまや車検も点検もカー用品店などでできる! じゃああえて整備点検代も高いディーラーでしかできないことって何? (2/2ページ)

ディーラーとも上手く付き合っていくことでカーライフが充実

 そのほか、2024年からはじまるOBD車検(OBD=オン・ボード・ダイアグノーシス 車載式故障診断装置)も、ディーラーの出番。

 もっともカー用品店やチューニングショップなどの専門店でも、OBDの専用スキャンツールを持っているところがあるので、ディーラーオンリーというわけではない。

 いずれにせよ、クルマのどこかにトラブルが出て、故障コード(DTC)に引っかかったときは、ディーラーもしくはOBDのスキャンを持った工場で点検を受けるのが不可欠だ。

 また最近のクルマは、バッテリーの充放電積算量を記録しているので、バッテリー交換時にはディーラーでこれらのデータをリセットする必要があるクルマも少なくない。

 とくにアイドリングストップ機能付のクルマだと、リセットしないとアイドリングストップシステムが正常に作動しない場合があるので要注意。

 そうでないクルマでも、バッテリーのマイナス端子を外すときには、バックアップ電源をつなげておかないと、カーナビやオーディオ、時計、コンピューターの日付や時刻、パワーウインドウやオート機能、バックモニターなどの再設定が必要になり、場合によってはディーラーのお世話になることも……。

 さらには、日産のR35GT-Rのように、R35の新車の初期点検から、オイル交換やブレーキパッド、タイヤ交換まで、整備・点検はすべてNHPC(日産ハイパフォーマンスセンター)が指定で、メンテナンスに関するさまざまな義務を守らないと、一切新車補償が受けられず、ディーラーへの入庫すらお断りになる極端な例も!

 ディーラーの整備は高いとか、予防整備重視で交換部品が多くなるといったイメージがあるかもしれないが、ホスピタリティの良さは、カー用品店や専門店の比ではないし、リコールその他の情報も早いし、新車に関しては強く、整備保証もつくので、ディーラーとも上手くお付き合いをしていくのも、カーライフを充実させるポイントだ。


藤田竜太 FUJITA RYUTA

モータリングライター

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日産スカイラインGT-R(R32)/ユーノス・ロードスター(NA6)
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