ミニどころかむしろ「でっかい」クルマが多くない!? アルファードとかエルグランドを「ミニバン」と呼ぶ理由 (2/2ページ)

キャンピングカーのベースとしてフルサイズバンに注目

 ところで、国内のミニバン人気はいまや鉄板となり、当面はすたれそうにもありませんが、にわかにフルサイズバンへの注目度もあがってきているようです。

 もっとも、商用バンとしてではなく、キャンピングカーなどアウトドアライフのお供という使い道がメインストリームとなりそうです。国内でもキャンピングカーショーは毎月のようにどこかしらで開催され、ミニバンをベースとしたキャンピングカーはもちろん、フルサイズのカスタムモデルも数多く出品されている模様。

 とりわけ、正規輸入が始まったフィアット・デュカトの人気は目をみはるものがあり、これまでも欧米製キャンピングカーはまあまあの人気でしたが、デュカトは群を抜く勢いです。

 3つ用意されたボディサイズはすべてがフルサイズで、最小でも全長5410mm×全幅2050mm×全高2525mmで、最大サイズは全長5995mm×全幅2050mm×全高2765mmともはやトラックと呼ばれてもおかしくない堂々としたもの。

 それゆえ、運転席から後部スペースへのウォークスルーはもちろんのこと、ルーフも十分な高さがあるため、キャンピングカーには最適。

 ちなみに、宅配便むけにトヨタが発売していた「クイックデリバリー」もサイズはミニバンながらウォークスルー、高いルーフと同じ構造でしたので、入手さえできればデュカト同様に使い勝手のいいキャンピングカーになるはず。

 これまで、国内ではフルサイズバンの役目を担うクルマはマイクロバスやトラックといったモデルが主流でしたが、デュカトやアメリカのフルサイズバンの人気が高まれば、国産フルサイズバンだってじゃんじゃん生まれてくるかもしれません。ミニバンだけにとどまることなく、国内のバン人気はこれからも鉄板であること間違いありませんからね。


石橋 寛 ISHIBASHI HIROSHI

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