まずは税金の有効な活用と使い道の透明化が重要
日本では、増税反対・減税賛成の声しか表に出てこない。しかし、税とは国民が広く安心して暮らせるための行税の原資であり、誰もがある程度の納税をしなければ暮らしが成り立たなくなっていく。したがって、増税や減税の話の前に、まず収めた税がどのように使われているかを明らかにすべきだ。
さらにいえば、年度ごとの収支では、余りを出さない使い方がされるので、効率的に有効な財源の使い方がなされにくい体質となっている。民間企業では、翌年に繰り越すことが行われるように、税金による財政も、無駄を省いて余った分は、翌年度へ繰り越して有効活用するという発想があっていい。
そのうえでの、増税や減税の論議となるはずだ。
海外で、自動車税額が低いとされる理由は、クルマ関連にはそれほど税金が必要ない証ともいえるだろう。逆に、海外で消費税が高い傾向であるのは、一般財源として国民に広く活用される税であるためだ。
かつて、道路特定財源の弊害はあったが、自動車関連の諸税は、クルマの所有者や使用者だけから徴収するのだから、本来は使い道を目的化すべきだろう。そして、一般財源化された自動車関連諸税からクルマ以外の使い道となっている分は、消費税や所得税などの一般財源から充当すべきという正論が語られるべきではないか。