この記事をまとめると
■自動車の所有者は毎年5月に自動車税や軽自動車税を納める義務がある
■この自動車税は一般財源化されており「自動車とは無関係」なことにも使われる
■自動車関連以外で税金が必要なら自動車税を下げ消費税などを上げるべき
一般財源の使い道は行政の裁量による
クルマ関係の税金は、種類がある。毎年5月末に支払う自動車税及び軽自動車税は、地方税のため、各自治体の税収となる。なおかつ、一般財源であるので、必ずしもクルマや交通関係に使われるわけではない。使い道は行政の裁量に任される。
国税扱いになるのは、車検の際に支払う重量税だ。車両重量に応じて、税額が定められている。当初は、道路の整備や修理のための税として、道路特定財源であった。だが、これによって無駄な高速道路の建設が行われているなどの批判を受け、2010年から一般財源化された。無駄な使い方がされなくなるとの思惑だったが、逆に、道路保全のための税をそのまま一般財源化したことにより、使い道が交通関連以外へも適用され、他分野での行政活動が、自動車保有者の納税によって行われていることにもなった。
広く一般の益に供される税であるなら、その恩恵を受ける国民すべてから税を徴収するのが、税の平等だろう。だが、地方税の自動車税や軽自動車税にしても、国税の重量税にしても、クルマを所有する人だけから徴収した税が、クルマを所有しない人への恩恵をもたらすことにも使われる状態になっている。
自動車関連諸税には、ほかにもガソリンに課せられる揮発油税に消費税が掛けられているといった矛盾がある。