この記事をまとめると
■全日本スーパーフォーミュラ選手権第4戦が5月20〜21日にオートポリスで開催された
■第4戦ではTEAM MUGENのリアム・ローソン選手が今季2勝目をあげた
■スーパーフォーミュラに参戦している外国人ドライバーにそのスゴさを聞いた
外国人ドライバーが語る「スーパーフォーミュラのここがスゴい」
全日本スーパーフォーミュラ選手権の第4戦が5月20〜21日、大分県のオートポリスで開催され、20日の予選ではP.MU/CERUMO・INGINGの坪井翔選手がポールポジションを獲得。一方、21日の決勝では、予選で2位につけていたTEAM MUGENのリアム・ローソン選手が逆転を果たし、第1戦の富士に続いて今季2勝目を獲得した。
それにしても、やはりスーパーフォーミュラは国内最高峰のフォーミュラカーのレースということもあって、テクニカルなオートポリスで抜群のコーナリングを披露。とくに2023年に合わせて投入されているニューマシン「SF23」は前後のウイングを含めて近代的なフォルムを持つマシンで、そのパフォーマンスは高く評価されている。
もちろん、ドライバーの顔ぶれも豪華なラインアップで、F1やWECで活躍してきたトップドライバーもエントリー。日本人ドライバーはもちろん、2勝を挙げているローソン選手を筆頭に2023年も数多くの外国人ドライバーがスーパーフォーミュラに参戦しているのだが、彼ら外国人ドライバーたちもスーパーフォーミュラの異次元のパフォーマンスを満喫している。
「本当に速いクルマで、昨年まで戦っていたフォーミュラ・リージョナル・アメリカとはまったくレベルが違う。タイヤのグリップも高いし、日本のサーキットの舗装はとてもいいから、アウトラップ直後の1周目からもグリップしている。素晴らしい経験をしているよ」と語るのが、B-Max Racing Teamよりスーパーフォーミュラにデビューしたイギリス出身のラウル・ハイマン選手だ。
同じくTGM Grand Prixより2023年のスーパーフォーミュラにデビューしたトルコ出身のジェム・ブリュックバジェ選手も「スーパーフォーミュラの特徴はまずクルマのスピードが速いこと。それにオーバーテイクボタンも面白いシステムで、スマートにライバルを抜くことができる」と、いずれもスーパーフォーミュラの外国人ルーキーはマシンのパフォーマンスを絶賛している。
もちろん、スーパーフォーミュラのスピードに魅了されているのは、複数年の経験を持つ外国人ドライバーもかわりはなく、2021年にVANTELIN TEAM TOM’Sよりスーパーフォーミュラにデビューしたフランス出身のジュリアーノ・アレジ選手は「マシンが軽いし、ダウンフォースもすごい。それにエンジンも素晴らしいし、タイヤもヨーロッパに比べるとグリップレベルが高い。全体的にマシンのパフォーマンスで言えば、F1の次に速いシングルシーターはスーパーフォーミュラだと思う」と分析する。
さらにアレジ選手は「FIA-F2と比べてもスーパーフォーミュラのほうが速いんだけど、2023年の新しいSF23はさらにパフォーマンスが高い。だからこそ、クルマのリミットまで攻めるのは難しい」と付け加える。
まさに経験豊富な外国人ドライバーから見てもスーパーフォーミュラは特別なカテゴリーで、それゆえに世界各国から素晴らしい逸材が集結。その結果、世界的に見てもハイレベルのフォーミュラカーレースになっているのである。