この記事をまとめると
■リセールバリューが高い傾向にあるモデルを紹介
■SUVとスポーツモデルは依然として中古は定価以上で販売されている
■手放すことを考えると一般的な乗用車よりは査定が有利に働く可能性が高い
中古SUVとスポーツモデルは相変わらず高値を維持
最近は半導体などの不足により、新車の納期が遅れている。そのために新車を購入しにくく、中古車を検討するユーザーも増えた。この影響で、中古車価格も高まり始めた。
このなかでもとくに注目されるのが、一部の設計の新しいSUVと、中古車流通台数の少ないスポーツモデルだ。中古車価格が値上がりしている車種は、ユーザーが売却するときも高値になるから、資産価値の高いクルマとされている。
まずはSUVだが、ランドクルーザーの中古車価格は際立って高い。中東諸国を中心に供給され、日本国内の割り当て台数が少ないため、中古車価格が高騰したと言える。現行型の場合、ガソリンツインターボエンジンを搭載するZXの新車価格は730万円だが、中古車は依然として1200万円以上だ。新車価格の1.6倍以上に達する。
ジムニーも高い。発売されたのはコロナ禍前の2018年だが、当時から納期が1年以上に遅れていた。販売店では「いまでも納期が縮まらず、1年半くらいかかる」という。そのために中古車価格も高値安定型になった。現行型のXCは、新車価格が190万3000円(4速AT)なのに、中古車は210〜230万円で販売されている。新車価格の1.1〜1.2倍だ。
ヴェゼルはホンダの売れ筋SUVだが、半導体などの供給不足で納期は大半のグレードが1年以上だ。販売店では「いまでも最上級のe:HEV PLaYは、生産が滞って受注を止めている」という。そのためにe:HEV PLaYは、新車価格が329万8900円なのに、中古車はそれを超える金額で販売されている。
ハリアーも販売店によると「納期が約10カ月を要する」とのことで、新車価格とほぼ同額の中古車が売られている。
SUV以外では、一部のスポーツカーが中古車価格を高めた。納車が進んでいない現行フェアレディZは、プレミアム価格が付いている。特別仕様車のプロトスペックの新車価格は696万6300円だったが、現在の中古車価格は1000万円前後だ。新車時の1.4倍で販売されている。
シビックタイプRも同様だ。新車の受注が停止しており、新車価格は499万7300円なのに、中古車価格は600〜700万円に達する。これは新車価格の1.2倍以上だ。
GT-Rは新車価格も高騰している。2007年に発売されたときは777万円だったが、いまはもっとも安価なピュアエディションでも1375万円だ。ただし、中古車価格はそれ以上。2020年モデルのピュアエディションは、新車価格が1063万1520円であったが、現在の中古車価格は1800万円を超える。新車時の1.7倍だ。こういった車種は、いずれも高値で売却できると言えよう。