オプション装備はあまり評価されない
車種は自分の使用目的や価格に応じて決まるが、できれば人気の高いカテゴリーを選ぶ。たとえば現行型のトヨタ・ヤリスクロス、カローラクロス、ハリアー、ホンダ・ヴェゼル、日産エクストレイルなどは、いずれもSUVのカテゴリーに属しており、各車とも2020年以降に発売された。中古車市場でも比較的高い価格で流通しているから、数年後でも有利な条件で手放せる。
グレードについては、エアロパーツを装着するなど趣味性の強いタイプが有利だ。アルミホイールなど人気の装備も有利な条件になる。
売却時の金額を重視するなら、中級グレードに、オプション装備を数多く装着する買い方は避けたい。売却時の査定は、車種、年式、走行距離に加えて、グレードに基づいて決まるからだ。オプション装備はあまり評価されないから、欲しい装備を標準装着した上級グレードを狙いたい。
また中古車販売店では「短期間で手放すなら、年末よりも年始に登録(軽自動車は届け出)したほうが有利」という。12月末に登録すると、スグに年式が古くなるが、翌年の1月に登録すれば1年近い猶予があるからだ。中古車価格は、最初の登録から何年何カ月経過したかではなく、年式で判断されるから、年始に買った方が有利になる。
このほかボディカラーなどは、多くの人達に好まれるホワイトやブラックが有利だ。ただし新車を買うメリットは、車種から装備まで、すべてを好きなように選べることにある。たとえば本当はイエローの外装色が好みなのに、売却時に有利だからホワイトを選んだとする。その後、街中で愛車と同じイエローの車両を見かけて、「やはりあの色にしておけば良かったかな……」と後悔してしまう。
これでは新車を買う価値が薄れる。売却時に有利なクルマを選ぶとトクをするのは事実だが、自分の好みが明確な時はそれを優先すべきだ。選択に迷った時に、売却時に有利なほうを選びたい。