たかが「ボディカラー」で下取り価格に100万円の差も! クルマ別の買って「いい色」「ダメな色」 (3/3ページ)

高級・高額車は人気色と不人気色で100万円近い査定値の差も当たり前

 高級車、とくにセダンでは、派手めの色調が選ばれることは少なく、黒や白、そしてシルバー、グレーといった無難なカラーが定番となっている。カタログにはレッドやブルーといったカラーも設定されているが、中古車市場での需要はイマイチ。

 実際、筆者が知人から聞いた話では、BMWの5シリーズ(セダン)で、赤系のメタリック色を下取り出したところ、予想より大幅に低い査定額を提示されたという。当該店の担当者いわく「人気色の白か黒でしたら、80万円高く買い取れたのですが……」。この手の話はほかにもいくらでもあり、元々の新車価格が高額なだけに減額は途方もなく大きくなる。

 中古車市場では、展示してすぐ買い手がつく車両が、展示中の管理コストなどもかからず利幅も大きい。だから需要が高く高額で買い取れるのだ。外観や内装などの程度よりなによりも、まずボディカラーが優先されるのは間違いない。

■小型/普通乗車 おすすめのボディカラーはコレ!

●トヨタ・ヤリス

①スーパーホワイトⅡ
②ホワイトパールクリスタルシャイン
③ブラック

 ボディカラーは意外なほどバラついている。そのなかでも有償色となるが、ホワイトパールは選んでおいて損はない。スポーティに決めたいならブラックも悪くない。

●トヨタ・カローラ クロス

①アティチュードブラックマイカ
②プラチナホワイトパールマイカ
③スパークリングブラックパールクリスタルシャイン

 選択肢は意外に少ない。プラチナホワイトパールマイカ、あるいはスパークリングパールクリスタルシャインが無難な選択。黒/白系色以外は再販価値低下のリスクが高い。

●トヨタ・アクア

①プラチナホワイトパールマイカ
②ブラックマイカ
③シルバーメタリック

 イメージカラーのクリアベージュメタリックは少々リスクが高いので注意。人気色はパールホワイト、シルバー、ブラックと無難な色に集中しているのでこのなかから選ぼう。

●トヨタGR86

①クリスタルブラックシリカ
②マグネタイトグレーメタリック
③スパークレッド

 一般的に赤系はリスクが高いが、クルマのキャラクターや有償色であることを考えるとスパークレッドも再販価値が期待できる。グレーメタリックも再販時の人気が見込める。

●日産ノート

①ピュアホワイトパール
②スーパーブラック
③ブリリアントシルバー

 標準車はオーナーの年齢層が高いためか無難な色が人気(オーロラフレアブルーパールまで踏み込んでもいいかも)。“オーラ”はパールホワイト×ブラックの2トーンがおすすめ。

●ホンダ・ヴェゼル

①プラチナホワイト・パール
②クリスタルブラック・パール
③メテオロイドグレー・メタリック

 パールホワイト系が2色設定されており、これ以外はリセールバリューを考えるとリスクが高い。プレミアムサンライトホワイトパール×ブラックの2トーンが狙い目だ。

●トヨタ・アルファード

①ブラック
②グラファイトメタリック
③ホワイトパールクリスタルシャイン

 パールホワイト、黒系以外のリセールバリューは期待薄。“エグゼクティブラウンジ”はもっとも値落ちが早く、S CパッケージかSタイプゴールドⅡから選びたい。

●トヨタ・ノア

①アティチュードブラックマイカ
②スパークリングブラックパールクリスタルシャイン
③メタルストリームメタリック

 エアロ系の人気が高いので、標準色のアティチュードブラックマイカが1番人気だが、ボディコーティングが必須となる。ホワイトパールは人気色から外れている。

●トヨタ・ヴォクシー

①アティチュードブラックマイカ
②グリッターブラックガラスフレーク
③ホワイトパールクリスタルシャイン

 エアロ系一本なので、白&黒系に人気が集中している。予算に余裕があれば有償色のグリッターブラックガラスフレークを選べば、リセールバリューアップは確実と思われる。

●ホンダ・フリード

①ホワイトオーキッド・パール
②コバルトブルー・パール
③モダンスティール・メタリック

 赤系さえ選ばなければ、リセールバリューへの影響は小さいだろう。黒系は手入れが大変なのでボディコーティングを忘れずに。白系やシルバーが無難な色というモデルではない。

※1 代表車種を抜粋しました
※2 人気カラーTOP3はメーカー発表のものです

  

■軽自動車 おすすめのボディカラーはコレ!

●ホンダ N-BOX

①プラチナホワイト・パールII
②クリスタルブラック・パール
③モーニングミストブルー・メタリック

 人気はカスタム系に集中しており、ボディカラーはパールホワイト系2色かブラックパール系を選んでおけばリセールバリューは十分期待できる。標準仕様では極端な差はない。

●ダイハツ・タント

①ブラックマイカメタリック
②シャイニングホワイトパール
③ファイアークォーツレッドメタリック

 カスタム系はパールホワイトもしくは黒系から選んでほしい。標準車のパステルカラー系はリスクが高いが、赤系は手入れを確実に行っていれば人気も高まるので狙い目。

●ダイハツ・ムーヴ

①ブライトシルバーメタリック
②パールホワイトⅢ
③ファイアークォーツレッドメタリック

 標準のムーヴはパステル系さえ選ばなければ大きな差はないだろう。“キャンバス”は単色ではなく、有償色となるが2トーンカラーを選んだほうがリセールが期待できる。

●スズキ・スペーシア

①ピュアホワイトパール
②ブルーイッシュブラックパール3
③オフブルーメタリック

 カスタム系はパールホワイトかブラックパールのどちらかにしておけば問題なし。“ギア”はイエローとガンメタリックの2トーンでもいい。標準シリーズはとくに大きな差はない。

●スズキ・ワゴンR

①ピュアホワイトパール
②ブルーイッシュブラックパール3
③アーバンブラウンパールメタリック

 “スティングレー”はパールホワイトかブラックパール。“スマイル”は単一色より2トーンがおすすめ。標準シリーズは黄色を敬遠したいところだが、とくに大きな差は出ない。

●スズキ・アルト

①ピュアホワイトパール
②シルキーシルバーメタリック
③ブルーイッシュブラックパール3

 メインカラーはブルー×ホワイトの2トーンだが、売れ筋は中間グレード以下になるので、ベーシックカーとしての中古車ニーズを考えると2トーンを選ばなくてもいいだろう。

●日産ルークス

①ブラック
②ホワイトパール
③スターリングシルバー

 “ハイウェイスター”、標準車ともに2トーンが在庫車で目立つが、ハイウェイスターでは黒もしくはホワイトパールを選びたい。標準車で2トーンを無理して選ぶ必要はない。

  

  

●日産デイズ

①ホワイトパール
②ブラック
③スターリングシルバー

 “ハイウェイスター”はリセールバリューを考えれば、黒もしくはパールホワイトとなる。標準グレードについては、ボディカラーによって大きく差が出ることはないだろう。

  

●スズキ・ハスラー

①バーミリオンオレンジ ガンメタリック*2トーン
②アクティブイエロー ホワイト*2トーン
③フェニックスレッドパール ガンメタリック*2トーン

 2トーンカラーが充実している。ただし、単一色でカーキ色が用意されており、現在の動向を見ても人気が高まりそうだ。車両のキャラクターを考えると個性的な色も悪くない。

●ダイハツ・ミラ

①スカイブルーメタリック
②スプラッシュブルーメタリック
③パールホワイトⅢ

 “イース”は黄色系を外せば問題はないだろう。“トコット”はメインのセラミックグリーンメタリックの印象が強いが、無難な色以外を選んでも逆に人気が期待できるかもしれない。

※1 代表車種を抜粋しました
※2 人気カラーTOP3はメーカー発表のものです

※本記事は雑誌CARトップの記事を再構成して掲載しております


小林敦志 ATSUSHI KOBAYASHI

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愛車
2019年式トヨタ・カローラ セダン S
趣味
乗りバス(路線バスに乗って小旅行すること)
好きな有名人
渡 哲也(団長)、石原裕次郎(課長) ※故人となりますがいまも大ファンです(西部警察の聖地巡りもひとりで楽しんでおります)

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