この記事をまとめると
■クルマのコネクティッドが進んだことで最近は車内Wi-Fiの機能が注目されている
■車内Wi-Fiはモバイルルーターに比べて圧倒的にローコストで運用できるというメリットがある
■車内Wi-Fiによっては停車時に制限がかかるものもある
つながるクルマの増加で車内エンタメも変化している
自動車業界は100年に一度の大変革期と呼ばれるようになって久しい。その変化を象徴するのが「CASE」という4文字で、コネクティッド・オートノマス・シェアリング・エレクトリックというファクターを示している。
コネクティッドというのは「つながるクルマ」ということだ。オンラインと連携することによりさまざまな新しいサービスが生まれている。緊急時に役立つ「SOSコール」は現時点でコネクティッドの代表的機能といえるだろう。
コネクティッドカーとなるためにはクルマに通信機能を搭載しておく必要がある。せっかく通信機能を持っているのであれば、日常的な車内エンタメに活用したいと思うのも人情だろう。
というわけで、最近の新型車において「車内Wi-Fi」機能が注目を集めている。前述のとおり、コネクティッド向けに搭載している通信機能を使って車内をWi-Fiスポットとするというものだ。これにより、ゲーム機をネットにつないだり、Wi-Fi対応のタブレットで動画サービスにつないで楽しんだりすることができるというのが具体的なメリットだ。
たとえば、トヨタのミニバン「ノア/ヴォクシー」でコネクティッド対応のディスプレイオーディオとDCM(通信ユニット)を装備して、同社の「T-Connect」サービスに加入すると、オプションで車内Wi-Fiが利用できるようになる。
「いやいや、そんなことをしなくてもモバイルルーターを持っていればいいじゃない」と思うかもしれないが、車内エンタメ用にモバイルルーターを用意するのに比べて、圧倒的にローコストで車内Wi-Fiを楽しむことができるのだから見逃せない。
前述したノア/ヴォクシーの場合、新車購入から5年間はT-Connectの基本サービス料は無料(6年目以降は毎月330円)。車内Wi-Fi機能はオプションとなるが、それも毎月の支払は1100円となっている。モバイルルーターのコストもピンキリなのではあるが、月間1100円というのは、かなりローコストの部類に入るだろう。