この記事をまとめると
■クルマの安全には「環境」「愛車の状態」「ドライバーの状態」が深く関わっている
■これらにちょっと気を配るだけでトラブルを避けられる場合がある
■「何かヘン」「何かいつもと違う」「嫌な予感がする」といったことにも気を配りたい
道路には気を配るべき危険がいっぱい
クルマの安全の問題は、環境、愛車の状態、ドライバー、の3つの視点から考える必要がある。
環境でいえば、たとえば雨。全日本交通安全協会によれば、1時間あたりの事故件数は、雨の日は晴天時の約5倍になるという。また、夜間は交通事故全体の4分の1の事故件数しかないが、死亡事故率で見ると、夜間は昼間の約3倍というデータがある。そして、薄暮時間帯(日の入り時刻の前後1時間)もとくに事故が多い時間帯として知られている。
こうした「環境」には、他車との関係性も含まれる。
もっとも大事なのは適切な車間距離をキープすること。適切な車間距離は「秒速×2秒」が目安。40km/h(秒速約11.1m)なら22.2m、60km/hなら33.3m、100km/hなら55.6mといった具合だ。これを基準に、前走車がバイクなら、もっと広めに車間距離をとっておく。バイクは加速力は乗用車の2倍ぐらいだが、制動力は2分の1ぐらいしかないので、接近しすぎないことが肝要。
また、大型トラックと大型トラックの間に挟まれるポジションも避けたいところ。大型トラックは運転席の着座位置が高いので、遠くには目が届きやすいが、近間の低い部分は死角になりやすい。トラックとトラックの間に挟まれると、後ろのトラックから見落とされがちになるので、いわゆる「サンドイッチ走行」からは抜け出すようにしたい。
トラックに限らず、大型車両の後ろは視界が大幅に妨げられるし、相手がダンプなどだと小石などが飛んでくることもあるので、大型車の後ろはできるだけ走らないようにするか、車間距離をたっぷりとること。
高速道路では、できるだけ大型車との併走も避け、追い抜くときは、相手のクルマより10km/h以上速いペースで一気に抜き去るのがコツ。とくに雨の日に大型車と併走すると、大量の水しぶきを浴びることにもなるので、大型車のそばにはいないようにしよう。