納期遅延も情報の制限に影響している
また、いまどきの事情もあるようだ。深刻な納期遅延が改善傾向にあるとはいえ、依然として部品調達は思うように進んでいない。次期型アルファード&ヴェルファイアも具体的な発表日は販売現場にも伝えられているようだが、それが延期になる可能性も否定できないので情報管理を厳密にしているとの情報もある。
「販売現場では、車両価格はおろかいつから予約受注を正式に端末入力できるのかも連絡がないそうです。車両情報と同じく具体的なスケジュールも未定扱いになっているようです」(事情通)。『次期型アルファード&ヴェルファイア』という車名自体もセールスマンが口にするのを制限しているといった情報も入っている。
なお、前述した発売前1カ月時点からの、新型車に関して購入を検討している人への告知義務は次期型アルファード&ヴェルファイアでは適用除外になると販売現場には伝えられているようである。現行アルファード&ヴェルファイアは2022年秋にオーダーストップしており、すでに新規受注が停止されているのがその理由とのこと(在庫も原則存在しないため)。
つまり、いつになるかわからないが、正式発表前にアルファード&ヴェルファイアの受注活動が再開したとしても、次期型しか商談対象にならないので、1カ月前から購入を検討している人に次期型の情報を公開しなくても実害が発生しないとの判断によるものらしい。情報統制はとにかくハンパないようである。
現状では人気車ほどバックオーダーを多く抱えているので、モデルチェンジに伴うオーダーストップは数カ月前とかなり正式発売以前の段階となる。今回の次期型アルファード&ヴェルファイアのロジックがそのまま踏襲されると、しばらくは正式発表直前までどんなモデルになるのかわからない新型車が多発するということにもなりかねないように見える。