自律型街路灯は山奥や荒野にも設置できる!
ほかに、太陽光発電と二次利用のリチウムイオンバッテリーを活用した街灯の場合、系統電力と関係なく、必要な場所に明かりを提供できるので、設置費用を抑えることもできる。
日本国内は、津々浦々に系統電力が整備されていると思いがちだが、人里離れた場所や、東日本大震災のような大災害にあった地域では、系統電力が行き届きにくい場所がある。そうした場所に街灯を設置しようとするなら、通常であれば電柱を立てるなどして系統電力を引き込まなければならない。しかし自律型の街灯であれば、山奥でも荒野でも、明かりを灯すことができるのである。
闇夜に明かりがあることは、人の心を和ませる力もある。
世界的なEVの浸透によって、一充電走行距離の長さや、短時間での急速充電の能力ばかりが取り沙汰されがちだが、じつは日産や三菱自のように、10年以上に及ぶEVとPHEVの販売経験を持つ自動車メーカーはほかになく、廃車後のリチウムイオンバッテリーの二次利用など、資源の有効活用に目を向けている例は限られている。
海外では、ドイツのアウディが、急速充電施設の蓄電用として試作EVのリチウムイオンバッテリーの二次利用を行うが、販売された数多くのEVが廃車になるまでにはまだ数年の歳月が掛ると考えられる。そこで大量に使用済みとなるであろうEV用リチウムイオンバッテリーの再利用や二次利用まで手が回っていないのが実態だ。
脱二酸化炭素の取り組みは、単にEVを普及させるだけでなく、リチウムイオンバッテリーという資源を最後まで使い切る、幅広く奥深い視野での資源の有効活用が不可欠である。そういう視点を持つ自動車メーカーとして、日産と三菱自は世界の先端にある。