タイがたった1年でBEVバスだらけに! しかも自国メーカー車両! マジでヤバすぎる「日本の出遅れ感」 (1/2ページ)

この記事をまとめると

■筆者はバンコク市内の移動に地元の路線バスを利用

■すると路線バスがBEV化されていることに気づいた

■3年以内にバンコク市内のすべてのバスを電動化させるという報道も

バンコク市内ではBEVの路線バスが普及

 バンコク国際モーターショーが行われた、バンコク郊外からバンコク市中心部へ移動するとき、バンコク市内に入ると見慣れない藍色のきれいな路線バスを多く見かけるようになった。そして、よく見るとそれはBEV(バッテリー電気自動車)路線バスであった。

 昨年(2022年)春にも、バンコク国際モーターショー取材のため、バンコク及び近郊を訪れ、その際にバンコク市内のクルマの様子を定点観測している。しかし、その時はこのようなBEV路線バスを見かけることはできなかった。

 調べてみると、2022年中に1250台のBEV路線バスが導入されており、BEVバスの製造なども行うタイの企業「エナジー・アブソリュート」傘下で、BEV路線バスを運行する「タイ・スマイル・バス」は報道によると、3年以内にバンコク市内のすべてのバスを電動化させ、通勤ラッシュ時などでは最大8000台のBEV路線バスを運行する予定とのことであった。

 まずは日本では考えられないそのスピード感ある普及に驚かされた。バンコク市内を走る路線バスには大きく分けて、エアコン付きとエアコンなしの路線バスが運行されているが、既に市内中心部ではエアコン付き路線バスのほとんどがBEV化されていた。しかも、調べた限りでは一部中国メーカーの車両はあるものの、そのほとんどはタイメーカー製のBEV路線バス車両なのである。タイ政府は中国政府と非常に親密な関係にあるのはすでに知られている話。

 しかし、それでも中国メーカー製車両に頼ることなく、どこまで国産化しているかは別としても、自国メーカー製車両の導入で今後は普及を進めていこうとするその姿は、タイ政府でも「経済安全保障」を意識しているのかなと感じている。タイのように自国メーカー製車両でのBEV路線バスの普及という傾向は、ほかの国々でも目立っている。


小林敦志 ATSUSHI KOBAYASHI

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愛車
2019年式トヨタ・カローラ セダン S
趣味
乗りバス(路線バスに乗って小旅行すること)
好きな有名人
渡 哲也(団長)、石原裕次郎(課長) ※故人となりますがいまも大ファンです(西部警察の聖地巡りもひとりで楽しんでおります)

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