この記事をまとめると
■バンコク市内の交通機関で進む電子決済サービスに注目
■クレジットカードをタッチするだけで高速道路や鉄道機関の利用料金を支払うことができる
■複数のカードを持つ必要がないので、日本よりも便利だと感じた
日本よりも使いやすい! タイの交通機関の電子決済サービス
タイの首都バンコクやその近郊の有料道路は日本並みに短い間隔で料金所がある。タクシーで有料道路を通って移動していると、料金所が近づくたびにドライバーがタイ語で「料金をくれ」みたいなことをいってくる。タイ語はわからないし、そもそもその区間がいくらなのかもわからないので、ありったけの紙幣を見せてドライバーに選んでもらい払ってもらうようにしている(ホテルが用意するプライベートタクシーなどでは通行料金も含めた料金体系になっているので現金を用意する必要はない。筆者が経験した範囲では)。
「ETCとかないのかなあ」と思いながら、料金所のブースのほうを見ていたら発見したのが、日本でも普及しているクレジットカードをタッチするだけで決済できる、「●●タッチ」の精算機。
日本ではETCによる高速道路や有料道路の料金決済は当たり前のようになっている。ただ、ETCカードはクレジットカード申し込み時に同時発行可能であるが、ETC車載器を設置するには、本体機器の価格もけっこう高いし、「セットアップ料金」なるものも取られるほど、ユーザーにも負担はかかるし面倒くさい。
しかも、道路管理者から見ても、ETC関連インフラの設置コスト負担もかなりのもの。日本はさまざまな利権も絡むようで、便利なものを普及させるとき、とくにお役所が絡む時は「専用設計」みたいなものを普及させるのが好きだが、新興国から見れば関連インフラの設置にお金がかかるので、専用というのはなかなか効率が悪いように見えるのだろう。そして「それなら」ということで●●タッチが導入されているのだなと筆者は考える。
ちなみにバンコク市内を走る高架鉄道(BST)や地下鉄の自動改札でも「●●タッチ」に対応していた。日本ではリピートするインバウンドは交通系ICカードを持っているようだが、すでに●●タッチの導入も進んでおり、今後は日本でも鉄道やバスで交通系ICカードに代わる勢いで「●●タッチ」が普及していくだろうとの話も聞いている。ちなみに筆者は訪れる海外の都市それぞれの交通系ICカードを持っているが、すでに数十枚となり管理が面倒くさくなっており、これが自分のクレジットカード1枚ですべて決済出来れば便利なのになあと思っている。
※写真はイメージ
ちなみにタイの有料道路でもサービスエリアがあり、ファストフードのほかコンビニエンスストアもあり、そしてトイレも掃除のいきとどいたものとなっていた。
さまざまなインフラ整備が日本より遅れて進むこともあるのだが、新興国へ行くと日本より便利だなあと感じることが多い。今回の●●タッチも思わず「これって便利だなあ」と思ったもののひとつであった。