この記事をまとめると
■最近オプションパーツなどで復活しつつある「マッドフラップ」の役割を解説
■昔のRVブームのときに流行ったパーツだが、意外に高額だ
■空力が悪化するので燃費の面では不利で、ラリーでも使われないシーンがある
最近復活の兆しがあるがそもそもどんな意味がある?
三菱の「デリカミニ」が売れている。約3カ月で9000台を予約受注したらしい。
このご時世で販売好調なのは、相変わらず軽自動車とSUVで、その両方を兼ね備えたデリカミニが売れるのは納得できるところだが、そのデリカミニの純正アクセサリー、「マッドフラップ」も人気がある。マッドフラップは、昔のRVブームのときは定番アイテムだったが、近年、装着車が減っていた。
この手のアイテムに流行り廃りは珍しくないが、そもそもマッドフラップはなんのためにあるのか。
簡単にいえば、未舗装路を走ったときなどに、タイヤが跳ね上げる石や泥からボディを守るためのアイテム。
小傷がつくのを防ぐだけでなく、汚れもつきにくくなるので、洗車の頻度が低くなるメリットも!? また自車の塗装面だけでなく、フロア下部を保護し、後続車や対向車、歩行者にも、「水しぶき・泥・砂・小石・雪」などが飛び散るのを防ぐ効果が期待できる。さらに、SUVらしさや力強さも強調できるので、ドレスアップアイテムとして、装着しているユーザーも多かったはず。
一方で、空力的にはマイナスで、燃費を気にするメーカーサイドとしては、マッドフラップを積極的に勧めなくなってきている。
なにせ、最近では、WRCを戦うラリーカーでも、ターマック(舗装路)主体だと、マッドフラップがついていないぐらいなので、マッドフラップ自体の存在が薄くなってきた感もある。
ボディのデザインもすっきりしているSUVが多く、そうした車種だとマッドフラップがデザイン的にマッチしないという事情もあるだろう。
もちろん、SUV、クロスオーバーといっても、街乗りがメインでオフロードを走る機会がないユーザーにとって、マッドフラップは完全にファッションになるわけで、そうした事情から、近年マッドフラップ装着車は減少傾向にあったが、ジムニーやデリカミニなど、車体がコンパクトなクルマだと、マッドフラップのごつさがいいほうに働き、魅力的に見えることも!?
マッドフラップは比較的簡単に後付けもできるし、取り外しもできるので、欲しいと思ったときに取り付けて、「なんだかな」と思ったら外すことも可能。
ただし、意外にコストは高く、前輪・後輪合わせて3~4万円。取り付け工賃も1万円~1万5000円ぐらいはかかる。また保安基準に合致するサイズ、材質であることも重要。
装着するときは、それらの条件をクリアしたモノからチョイスするようにしよう。