クロスの扱い方がキモ!
それは、綺麗な水で絞った洗車ふき取り用クロスを大きく広げ、ボディにペタッと乗せて、洗車ふき取り用クロス四隅の手前左右の角を両手で持って、ボディに沿うように(隙間を開けずに)スルスルと手前に引いていく吸水方法を行うことだ。クロスに手のひらで圧をかけてふき取るのとは違い、とくにコーティング施工車なら、上からの圧がかからないぶん、ボディ、塗装面へのダメージは最小限。しっかりと洗車をした直後なら、ホコリ、花粉、黄砂はまだほぼ乗っていないはずなので、そうした緊急対策も可能となる。
ただし、洗車ふき取り用クロスを大きく広げ、ボディにペタッと乗せて、スルスルと手前に引いていく際、マメに洗車ふき取り用クロスをバケツに入れるなどした綺麗な水ですすぐのが基本だ。また、洗車後、クルマを屋外に放置し、時間が経ってからにわか雨に降られた場合は、すでにホコリ、花粉、黄砂などが水滴とともにボディに乗っている可能性があるので、推奨しない。あくまで、”洗車して水気をふき取った直後ににわか雨に降られたとき”に有効なテクニックである。
じつはその、洗車用クロスによる、ボディにペタッと乗せて、スルスルと手前に引いていく吸水方法は、筆者が1980年代から提唱している、プロも使っている吸水テクニックで、大きなクロスを使うことで、ボディに優しく作業できるとともに、時短吸水が可能。普段の洗車後の水気のふき取りにも有効なのである。
しっかりと洗車をした直後ににわか雨に見舞われた場合にそのテクニックを使う場合、なるべく短時間で吸水を完了させることが大事だから、洗車ふき取り用クロスは大判が理想。短時間で吸水できるメリットとは逆に、大判だと水気を絞るのが大変ではあるのだが、少なくとも吸水(面積)効率はより高まるというわけだ。
とはいえ、しっかりと洗車した後、雨に見舞われるのは残念すぎる。洗車を行う場合は、直射日光を避け、無風の状態で行うとともに、天気予報(雨雲レーダー)もしっかりとチェックする必要があるだろう。
ちなみに、コーティングには撥水性と親水性の2種類があり、上記のボディに乗った水滴がウォータースポットを誘発するのはワックスや撥水性コーティング。親水性コーティングは、ボディに水が乗った際、コロコロとした水滴にならず、ベターっとした水膜になり、ボディコンディションがよければ水気が上から下へと水膜が引くように流れ落ちるため、ウォータースポットが付きにくい性質、メリットがある。