ホテルのスタッフにタクシーを呼んでもらうのが確実
また、タイではタクシーのほかにライドシェアサービスの「GRAB(グラブ)」が普及している。自家用車などで営業するグラブ専業ドライバーのほかに、タクシーでもグラブでの配車に対応している車両も多く、グラブのアプリをダウンロードしてタイに出かけると利便性が高まるとはよくいわれている話。
筆者の体験では、ホテルのドアマンのお兄さんが、自分のホテルの玄関前にタクシーが停まっているのに、「ここに停まっているタクシーはおすすめできない(メーターを入れずに料金をふっかけてくる)」と、通りまでついてきてくれ、タクシーを停めてタイ語でドライバーに行き先を告げてくれた。また、空港へ向かうときはフロントマンが玄関前にいるタクシーのドライバーに料金交渉してくれた。フロントマンいわく、「この時間は渋滞がひどく、メーターを入れると割高になるので適正範囲の料金を交渉してある」と告げてタクシーに乗せてくれたりした。
ここ数年の傾向かもしれないが、筆者が利用するような中級ホテルであっても、ホテルが独自にプライベートタクシーや、契約ドライバーを抱えるケースが目立っている。バンコク郊外から市内のホテルに移動するときにホテルのお兄さんにタクシーを呼んで欲しいと頼むと、「◯◯バーツでどうだ?」との話になった。そんなに高くもなかったので頼むと初老のドライバーが運転するクルマがやってきた。住所を告げただけなのだが、渋滞を見事に避け、バンコクでは少ない裏道を駆使してホテルの玄関前にぴったりつけてくれた。
タイの正規タクシードライバーは地理にそれほど明るくないことが多いのだが、プロの仕事を見せられて驚いてしまった。
タイでライドシェアサービスが重宝されたり、ホテルが専用車両を用意する背景には、料金の透明性の高さというポイントも大きいようだ。