この記事をまとめると
■ポルシェの現行SUVについて解説
■現在カイエンとマカンをラインアップ
■他メーカーの姉妹車も紹介
ポルシェのSUVは「新しいかたちのスポーツカー」
ポルシェといえばスポーツカーの911をイメージしがちですが、カイエンやマカンといったSUVも高い人気を誇っています。ただ、両車について意外とその性能やそれぞれの違いを知らない方も多いのでは。
そんな方向けに、今回はポルシェが誇るSUV、カイエンとマカンを紹介していきます。
フェリー・ポルシェにより1948年に設立された自動車メーカーのポルシェ。356スピードスターをはじめ、911、924、944、928など名だたるスポーツカーを生み出してきました。
そんなポルシェがフォルクスワーゲンと共同で開発し2002年に発表したのがSUVのカイエン。スポーツカー市場という限られたマーケット以外でユーザーを獲得すべく投入したカイエンは登場後、高い人気を得ることになります。
そこでポルシェはカイエンよりひと回り小さいマカンを2014年に投入。カイエン同様、ポルシェらしさが詰まったSUVのマカンは世界的に人気を集め、現在もその人気を維持しながら販売されています。
ポルシェSUVの2つのモデル
カイエン
ボディサイズ:全長4920mm、全幅1985mm、全高1695mm
ホイールベース:2895mm
911をはじめとするスポーツカーのみを販売してきたポルシェが路線を変更して発売したのがカイエン。ただしポルシェはSUVではなく「新しいかたちのスポーツカー」と称しています。
カイエンは2002年に初代がデビュー。現行モデルは2010年に発表された2代目の後、2017年に登場した3代目となります。
現行モデルはフライラインと呼ばれるルーフラインなど初代から『らしい』フォルムを受け継ぎつつ、よりダイナミックなフォルムを構築。また新たに4ドアクーペモデルを設定したのは現行モデルの大きな特徴といえるでしょう。
また多彩なパワーユニットを用意しているのも特徴のひとつ。最高出力640馬力を誇る4リッターV8ツインターボエンジンを筆頭に、エントリーモデルに搭載される3リッターV6ターボ、カイエンSなどに搭載される2.9リッターV6ツインターボなどいずれもパワフルなエンジンに加え、4リッターV8エンジンにモーターを組み合わせたハイブリッド仕様もラインアップされました。
マカン
ボディサイズ:全長4726mm、全幅1922mm、全高1621mm
ホイールベース:2807mm
デビュー後、人気を博したカイエンの弟分として2014年にデビューしたミドルクラスSUVのマカン。911に似たフロントマスクなどカイエンに通じるフォルムを備えています。
フロントマスクよりも911っぽい造形なのがインテリアデザイン。ポルシェの伝統ともいえる水平基調のダッシュボードや3連メーターパネル、なだらかに傾斜するセンターコンソールなどポルシェ共通のスタイルを取り入れました。
現在、用意されるパワーユニットは2リッター直4ターボと2.9リッターV6ツインターボエンジンの2種類。デビュー時に用意されていた3.6リッターV6エンジン搭載車は2018年のマイナーチェンジ以降、国内導入されていません。
エントリーモデルに搭載される2リッターエンジンの最高出力は265馬力。0-100km/h加速は6.4秒と2リッターエンジン搭載車でも十分な動力性能を備えていますが、2.9リッターエンジンは一歩上を行くパワーユニット。
マカンSに搭載される2.9リッターエンジンの最高出力は380馬力、マカンGTSは440馬力を発揮。マカンSの最高速度は259km/h、マカンGTSは272km/hを実現しました。またすべてのパワーユニットに7速PDKが組み合わされます。
カイエンとマカンの違い
見た目の違い
カイエンとマカンの外観は、正直、クルマに詳しくない方にとって大きな違いを見て取ることはできません。どちらもフロントマスクなど911との共通性を感じるエクステリアデザインを備えているからです。
両車の大きな違いはボディサイズで、ひと回り大きなボディを備えるカイエンのほうがマカンと並べると迫力や押し出しの違いは明らか。逆にマカンはカイエンと比較するとコンパクトでよりスポーティな雰囲気を備えています。
スペックの違い
カイエンとマカンの大きな違いはパワーユニット。カイエンの弟分となるマカンには2リッター直4エンジンがラインアップされる一方、カイエンにはポルシェが開発した4リッターV8ターボエンジン(とハイブリッド)をはじめ多彩なパワーユニットが用意されています。
マカンでもっともパワフルなパワーユニットはGTSに搭載される2.9リッターV6ツインターボエンジンで最高出力440馬力。一方、カイエンは最高出力でいうとターボS E-ハイブリッドが680馬力(システムトータル)を誇りますが、最高時速300km/hのターボGTに搭載されるのは最高出力640馬力の4リッターV8ツインターボです。