この記事をまとめると
■東北カスタムカーショーでヘビーデューティな軽リフトアップカスタムを発見
■効率を重視したエブリイやアトレーをベースにした北国サバイバル仕様の本気カスタム
■牽引免許がなくても牽引できる本格的トレーラーも開発中
軽1BOXで「カッコだけ」じゃないリフトアップを提案
SUVブームにのって、近頃はすっかり定着したシャコアゲことリフトアップ系カスタム。とはいえビッグフット系とか地上クリアランス命みたいな大げさなアップ幅で年がら年中、悪路や林道を走りまくるためのカスタムというより、キャンプ場あたりに照準を合わせて、何ならベースには車高がフツーのFF車でも「ライト・クロカン程度にアガってればOKすよ」的な、それほどカジュアルなカスタムとしても普及した。
ところが道がクルマを育てるとはよくぞいったもので、いうまでもなく本州最北端の地、青森では実用重視というか即戦力になるシャコアゲ・カスタムが幅を利かせていた。しかも軽カスタムでありながら、ジムニーやハスラー、タフトといった超人気SUVより、エブリイに始まってデリカミニ、アトレーといったスペース効率を究めた軽1BOXをベースに、超ヘビーデューティ化するという硬派っぷりなのだ。
軽SUVとしては例外的にハコっぽいeKクロスこそデモカーのラインアップに入っているが、軽なのに本気のオーバーランドスタイルで、ルーフテントの頂点は標高4m近くあるであろうアガりっぷりは、異様ですらある。
これらのカスタマイズは、青森県十和田市をベースに、「北国仕様の本気カスタム」をコンセプトとする「ノースハンター」の仕業。格好だけのリフトアップを拒否するがゆえ、軽自動車の車高上限2mに対し、「実際、ルーフに荷物を載せて使い勝手よく収まりいいのも2m+アルファ。だからリフトアップ幅はルーフキャリアの高さが2mギリギリに収まる範囲にして、100kgぐらいの荷物を屋根の上に背負っても不安定にならない足まわりを作り込んでいる」と、代表の土岐健治氏は豪語する。
実際、最初期に仕上げたスタイルというエブリイ「サバイバー」仕様やベーシック仕様のコンプリートカーには、フロントバンパーにスキッドプレート、オーバーフェンダーの3点セットが装着されているが、アイアンバンパー風のゴツい造形で、しかも擦れや引っかき傷に強い「ラプター」のライナー塗装も施されている。
重量を増やさないためにFRPで可能な限り、頑丈さを追求した結果で、フロントにはウインチまで備わっている。ほかにフロントLEDデイライトやリヤLEDテールランプなど、オリジナルのボディパーツも多用するが、下まわり防錆処理のような基本メニューもデフォルトだ。