見た目のかわいさとは裏腹に最先端の技術を採用
さらに、ZOOXという乗り物もトピックス満載です。だいたい、運転手がいないわけですから、すべて乗員優先の開発ということからして新しい! 当然EVであり、133kWhのバッテリーを搭載し、ドライブユニットとサスペンションはクルマ好きならお馴染みのドイツ「ZF社」が提供しているとのこと。
そして、イタリアのハイテクファクトリー「CPC社」によるカーボン製メインフレームを用いているのですが、これが前後対称という電車みたいなスタイル。というのも、ZOOXは4輪駆動・操舵とされており、狭い市街地でも小まわりが利く(回転半径8.6m)というか、Uターンの必要すら生じないという特徴が与えられているのです。前にも後ろにも進めて、道路を存分に使い倒すスタイルはたしかに新鮮な乗り物って感じ!
また、車内はふたりが並列に座るシートが対面式に置かれた4人乗りとなり、乗員同士のコミュニケーションも楽しめるという寸法。これまで、タクシーの運ちゃんがいってた「仕事帰りですか? お疲れさんデス」なんてのを互いにいいあうチャンスも生まれそう(笑)。
なお、万が一の衝突時もエアバッグで乗員同士の衝撃もカバーされているので、安心ではないでしょうか。
ZOOXでは、すでにロボタクシーで1.6km離れた拠点間を従業員向けに運用しているそうです。サンルーフや大きなサイドウインドウを装備しているので、快適そうな車中も想像がつきますね。
2030年には、前述の2兆ドル市場に成長が見込まれている無人タクシーですが、日本でも自動運転のバスなど実証実験が盛んに行われています。コストや安全面だけでなく、渋滞緩和にも役立ちそうなロボタクシー、クルマ好きとしては歓迎できるテクノロジーではないでしょうか。