この記事をまとめると
■ポルシェがマイナーチェンジした新型カイエンを上海モーターショーで公開
■「ポルシェ史上、最大級の広範な製品アップグレード」を謳うほどの変更を実施
■デジタル化によるポルシェドライビングエクスペリエンスの向上が加速した
ポルシェのフラッグシップSUVが大幅なデジタル化を敢行
ポルシェといえば、日本ではスポーツカーのブランドとして確固たる地位を作り上げているが、お隣の国、中国では、スポーツカーというよりもラグジュアリーカーブランドというイメージが強いそうだ。そう聞くと、中国で開催された上海モーターショーで、ポルシェがマイナーチェンジした新型カイエンを発表したのもなるほどうなずける。
そんなポルシェでもっとも成功している1台といえるカイエンは、今回のマイナーチェンジで、高度にデジタル化されたディスプレイとコントロールコンセプト、新しいシャシーテクノロジー、そして革新的なハイテク装備が与えられることとなった。カイエン生産ライン担当副社長のミヒャエル・シェッツレ氏は「ポルシェ史上、最大級の広範な製品アップグレード」と胸を張る。
今回のマイナーチェンジ最大のトピックは、全面的に見直しが加えられたディスプレイ&コントロールコンセプトだ。画期的な表示及び操作コンセプトによるポルシェドライバーエクスペリエンスは、タイカンで初めて導入されたもので、ドライバーを中心とするすべての操作が最適化されている。ドライバーがよく使う機能はステアリングホイール上、もしくはステアリングホイールのすぐ近くにレイアウトされる。例えばステアリンホイール背後の左側レバーには、運転支援システムを操作するための機能が追加されている。
また、オートマチックトランスミッションのセレクターレバーはダッシュボードに設置され、センターコンソールに生まれた新たなスペースには、収納コンパートメントと大型エアコンコントローラーが配置された。手の届きやすい場所に機械式エアコンスイッチと触覚ボリュームコントローラーが組み合わせられたことで、操作性が最適化されただけでなく、見た目上のインテリアの洗練度も大幅にアップしている。
コクピットも設計が一新されており、曲線を描く自立型デザインのフルデジタル12.6インチのメーターパネルが初採用となった。オプションではヘッドアップディスプレイも用意されている。
標準装備となる12.3インチポルシェコミュニケーション・マネジメント(PCM)センターディスプレイはダッシュボードに溶け込み、あらゆる車両機能へとアクセスすることが可能になっている。
助手席には10.9インチディスプレイを装備。これにより、助手席にもパフォーマンスデータが表示され、インフォテインメントシステムの独立操作が可能となった。さらには走行中のビデオコンテンツのストリーミングオプションなども楽しめる。このディスプレイは特殊なフィルムによって運転席からは見えないというから、ドライバーに気兼ねすることなくエンターテインメントを満喫することだってできそうだ。