幅広い仕様と価格帯から選べるのも魅力の1つ
そんな3代目アルファード人気を爆発させたきっかけが、2017年12月のマイナーチェンジだった(発売は2018年1月8日)。とくにアルファードの顔つき、巨大なフロントグリルにヴェルファイアを圧倒するほどの堂々感、迫力が備わり(それがヴェルファイアを衰退させた理由!?)、また、最上級のエグゼクティブラウンジ仕様に待望のエアログレードを新設定。合わせて第二世代のトヨタ・セーフティセンスを全車に標準装備したことが大きい。このタイミングを機に、VIPなどが高級セダン、サルーンに代わる移動車としてアルファードを選び始め、もちろん、ハイエンドミニバンを望む一般ユーザーも飛びついたというわけだ。
では、現行アルファードで、あくまで一般ミニバンユーザーにとって、「もっとも満足感が得られる、高すぎないグレードは何か」といえば、ハイブリッドを選ぶとすれば、エアロ系のSR”C”パッケージ(572万円)になると思う。決め手はアルファードの人気に主流となる、リセールもいいエアロ系であるとともに、前席に、暑い時期の快適性を高めてくれるベンチレーションシートが奢られ、2列目席はエグゼクティブラウンジシートに次いで豪華なエグゼクティブパワーシートとなり、さらにAC100V/1500Wコンセントも2個付いてくるのである。
走行性能でもタイヤは18インチとなり、アルミホイールも切削光輝+ブラック塗装となって、足もとを正確に引き締めてくれるのだ。エグゼクティブ向けの乗り心地という点では設計基準タイヤとなる17インチのほうが有利だが、カッコ良さなら断然エアロボディ×18インチタイヤである。
とはいえ、600万円近い価格はちょっと……というなら、現行アルファードでもっともコスパに優れたグレードとして、2.5リッター NAエンジンを積むガソリン車のエアロ仕様、S”C”パッケージがある。価格は2WD/7人乗りでアルファード最廉価モデルとなるX 2WD 8人乗りの359.7万円に対して約108万円高となる468.16万円。上記のSR”C”パッケージ(こちらは同じエアロ系でもハイブリッドだが)に対して約103万円安となる。それでいて、2列目席、タイヤ&ホイールはSR”C”パッケージと同じ。つまり見た目も迫力もSR”C”パッケージと変わらないことになる。違うのはパワーフィール、燃費、そしてAC100V/1500Wコンセントの有無が主と言っていい。
ただし、上記を含めたエグゼクティブラウンジを除くグレードの場合、オプションとなる純正ナビゲーションを注文すると、さまざまな装備、機能とセットで70万円前後の追加料金になる点は覚悟したい。
ちなみに、現在のアルファードの納期に関して、トヨタのHPでは「車両のお届けに通常以上にお時間を頂戴する場合がございます」とある。もし、すぐにでも必要で、中古車でもいい……というなら、2018年1月発売以降の、現在のデザイン、装備、機能に準じる、熟成された3代目最終世代の中古車を選ぶのが理想的だろう。