プレミアム路線になったランドクルーザーも人気が高い
100系
タフで無骨なオフローダーというキャラクターから徐々にプレミアム路線へと舵を切ってきたランクルが、明らかに高級車のテリトリーに入ってきたと言えるのが、この100系であることは間違いないだろう。
シャシーこそ伝統のラダーフレームを踏襲するが、フロントにはダブルウイッシュボーン式のサスペンションを採用し、ステアリングもボール・ナット式からラック&ピニオン式になるなど、快適性が大幅に向上している。
デビューからおよそ1年後の1998年12月には、最上級グレードとして「シグナス」が追加されているが、これは海外でレクサスLXとして販売されているモデルの国内版となっていた。
100系の中古車は、一時期よりも高値となりつつあるが、まだまだ買いやすい価格のものも多く存在し、安いものでは100万円を切るものもわずかながら存在する。
高額車両は500万円を超えるものもあるが、平均価格は200万円台中盤となっており、装備と価格のバランスが取れたランドクルーザーと言えそうだ。
200系
つい先日まで販売されていたということもあり、古さを感じさせない200系だが、登場は2007年と比較的古く、先進安全装備の「Toyota Safety Sense」が装備されたのは2015年8月のマイナーチェンジ後の後期型である点は注意したいところ。
フロントマスクも上記のマイナーチェンジで現行型に似たデザインとなり、大幅に近代化がなされているため、狙うなら後期型と言いたいところだが、後期型は500万円を切る中古車がほとんどないどころか、新車価格を上まわるものも存在している点が悩ましい。
一方、前期型であれば250万円前後から見つけることができるため、そこまで先進安全装備やルックスに強いこだわりがなければ前期型がオススメと言えるかもしれない。
300系
伝統のラダーフレーム構造は継続しつつも、エンジンからプラットフォームまでTNGAに基づくものに刷新され、大幅に進化を果たした300系だが、発表前の時点ですでに予約が殺到し年単位の待ちが発生するという事態となった。
その後、納期5年とも言われる状況に陥ったことから、2022年7月に受注停止となり、現在も停止状態が続いている異常事態となっており、それに乗じて中古車価格はプレミア価格となってしまっている。
現在は一時期ほどではないものの、いまでも新車価格の倍近い1500万円前後の中古車も多く、1000万円を切るものはほぼない状況となっており、中古車で購入するという選択肢はまったくオススメできない状況は変わっていない。
このように長い歴史を誇るランドクルーザーは、どの世代のモデルでも安定した人気を誇っており、極端に不人気で安く狙うことができるものはないというのが正直なところ。そのなかでも古いモデルに関しては、専門知識があるところで購入するのが安心だろう。
また、100系までのディーゼルモデルに関しては、NOx・PM法の絡みで現在首都圏では登録できない(排出ガス試験をパスすれば登録できるが多額の費用が必要)ため、こちらも注意が必要だ。