ど派手なボディが10代どころかキッズにも大人気! リバティウォークのS15とアヴェンタドールが東北に熱風を吹かせた (2/2ページ)

子どもから大人にまで大人気!

 一方のS15シルビアは、DR30時代のワークス・スカイラインに通じる80sなスーパーシルエットをまとわせた力作だ。星野一義風のイエロー&ブルーのグラフィックは、矢沢永吉風か、はたまたデヴィッド・ボウイ風かという稲妻ライン。平成のFRマシンに昭和ロマンをオーバーラップさせているところがもう、50代以上の世代にはグッとくるのだが、周囲を見渡してハッとさせられた。これら2台と夢中になって写真を撮っている来場者は、中高生か親子連ればかりではないか!

「カスタムカーはそうなんですよ、10代の子どもたちにキチンとアテンドして面白がってもらって、免許取ったらリバティウォークのパーツ付けたクルマに乗りたい、ここで働きたい、そう思ってもらえてナンボなんですよ」。

「憧れ」という言葉を避けるように、加藤代表はこう続けた。

「いまの10代ほど横に強いネットワークをもっている世代はいないですよ。だからボクはもう、いまはモノを売るんじゃなくて、元気や活力を提供して、楽しんでもらえって思っています。お金は確証ないけど、あとからついてくるかも(笑)。ウチの会社のカイゼンは、失敗の芽を潰して効率化していくことじゃなく、失敗したら次もっとがんばれ、だからね(笑)」。

 話を聞いている間にも、撮影待ちのお客さんに応じながらでないと追いつかない、そんな熱い雰囲気の東北カスタムカーショーを、LBWKのカリスマはどう感じたのだろう?

「東北はVIPカーやドリフトが盛んだったけど、震災で一度、時が止まってしまったせいでカスタムカーもしばらく停滞していたかもしれないね。だからコロナ明けのいま、東北のカスタムカーに対する感度や温度を見るために来ている側面もありますよ。デモカー2台を並べるにあたって最後の1台、悩んだ末にスーパーカーにして、やっぱりよかったです」

 それは来場者を元気づけられるから、だけではない。デモカーと写真を撮っているのはティーンエイジャーどころか、小学生や園児年齢の子どもたちが圧倒的に多い。

「やっぱり東京や大阪と、一緒の展示にするべきじゃないんだよね。だからこれからは、関東の人は東京オートサロン見れば全部見られたつもりになるんじゃなく、大阪オートメッセにも東北カスタムカーショーにも、足を運ばないといけないってこと。逆も然りで、関西の人も東北に観に来なくちゃ。それぞれ独特のカスタムが発信されて、そうやってカスタムカーの業界が盛り上がるといいですよね」。


南陽一浩 NANYO KAZUHIRO

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