10年前のランキングに現在のトレンドの片鱗が見えていた
それでも2002年の新車販売台数に占める軽自動車の比率は32%だ。2022年の39%に比べると少ない。そして、販売ランキングの上位には、ミドルサイズミニバンのトヨタ・ノア、Lサイズミニバンのトヨタ・エスティマなども入っていた。当時はいまに比べて安全装備や運転支援機能が乏しく、2代目エスティマの売れ筋グレードも260万円前後だったから、上級車種も購入しやすかった。トヨタ・プレミオ&アリオンなどのセダンも中堅レベルの売れ行きで、いまほど衰退していなかった。
それが10年後の2012年になると、販売状況がいまに近付く。軽自動車の販売比率は37%に増えて、前年に登場した初代(先代)N-BOXが注目されていた。
それでも販売ランキングの1位は、3代目プリウス&プリウスα、2位は初代(先代)アクア、3位はダイハツミラ&ミライース、4位に初代(先代)N-BOXが入った。
この後にN-BOXが急増して、冒頭で述べたとおり、軽自動車を中心に小さなクルマが好調に販売される市場が確立された。