この記事をまとめると
■ヒョンデ・アイオニック6が2023年ワールド・カー・オブ・ザ・イヤーを受賞した
■ヒョンデ・アイオニック6はエレクトリックヴィークル部門とデザイン部門とあわせてトリプル受賞
■そのほか、パフォーマンス部門とパーソン・オブ・ザ・イヤーも韓国勢が受賞を果たした
話題のヒョンデ・アイオニック6が世界の市場を席巻
韓国車の躍進が止まらない。先日開催されたニューヨークモーターショーにて発表された、2023年WCOTY(ワールド・カー・オブ・ザ・イヤー)において、昨年7月に発表されたヒョンデの「アイオニック6」が、最高の栄誉となるワールド・カー・オブ・ザ・イヤーを受賞。それはヒョンデ傘下のキアが生産するコンパクト・カーの「ニロ」、そしてBMWの「X1」、「iX1」を抑えての受賞だ。
ちなみにWCOTYは、世界32か国の100名以上からなる選考委員によって選ばれるもので、WCOTYのほかに部門賞として「エレクトリック」、「ラグジュアリー」、「パフォーマンス」、「アーバン」、「デザイン」、「パーソン」の各部門が設けられている。さらに生産台数は1万台以上、少なくともふたつの主要市場(北米や南米、欧州、中国、日本、韓国など)で販売されていることもエントリーの条件となる。
また、選考委員の投票は実際にそのモデルを試乗していることが条件。そのために、秋に行われるロサンゼルスショーのスケジュールに合わせ、メーカー各社からの協力を得た試乗会が開催される。筆者もその選考委員のひとりだが、この試乗会で初めてステアリングを握るモデルも数々あり、それは実際の選考に大いに役立っている。
部門賞の結果を簡単に紹介していこう。
まずはラグジュアリー部門を制したのは、アメリカの新興EVメーカー、ルシードの「エア」。BMWの「7シリーズ」や「i7」、そして韓国のヒョンデが展開する高級車ブランドのジェネシスから販売されている「G90」がそれに続いている。
パフォーマンス部門もやはり韓国のブランドに栄誉が輝いた。日産「Z」、トヨタ「GRカローラ」と強力なライバルがトップ3に残るなか、最高得点でトップに立ったのは、キアの「EV6 GT」。
安全性や環境といった項目で高得点を得たほか、スポーツモデルとしてもキア史上最高の576馬力のパワーを得たEV6 GT。その走りはじつに刺激的だった。参考までにそのシステムは前後のアクスルに1基ずつのエレクトリックモーターを搭載したもの。わずか3.2秒で車速を60マイルまで加速する実力を誇っている。