タクシードライバーも乗客も理解しておくべき
ひとつは客の要望。タクシー待ちをしている客が交差点で手を挙げるケースは珍しくないし、降りるときも「次の交差点で止めてくれ」とオーダーするパターンは多い。
タクシー側としては、乗りたいお客は捕まえたいし、下手にスルーして「乗車拒否」だと思われ通報されても厄介だし、降りたい場所のリクエストに応えないと、クレームも……。
交差点の左側でタクシーが停車して利用客を乗降車させる行為はどうして減らない?画像はこちら
こうした理由から、違法と知りつつ「ちょっとだけ」「今回だけ」と、交差点でお客の乗降を行なっているのが実情だろう。
また、歩道と車道の間にガードレールや植え込みが続いていて、乗降したり、道の左側に寄せてドアを開けられるスペースがあるのが、交差点付近しかなかったという例もありうるかもしれない。
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しかしながら、交差点付近でタクシーを止めるのは、明らかに違法なので、乗客側もそのことは理解してタクシーを利用して欲しいし、タクシー側も法令遵守の精神は重要。
最近はドライブレコーダーや防犯カメラも広く普及しているので、証拠を突きつけられると面倒なことになりかねない(駐停車禁止場所違反 違反点数3点 反則金:普通車1万2,000円)。
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なお、交差点付近で客を乗り降りさせているタクシーに対し、クラクションを鳴らしたりすると、そのクラクションを鳴らす行為が違法になるので、こちらも注意が必要。
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以前はタクシーなど営業車には警察も大目に見る傾向があったが、昨今は営業車にも甘くはないようだ(もっとも営業車、自家用車にかかわらず、交差点での人の乗り降りに関しては、警察官に見られても口頭注意程度で済むのが普通)。
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一方で、こうしたルールはあまり杓子定規になるのも狭量なので、後続車や周囲の歩行者、自転車に迷惑をかけなければ、ギリギリセーフというのが、現実的な落としどころだといえるのではないだろうか。