この記事をまとめると
■メルセデス・ベンツのAMG GT Rについて解説
■フラッグシップクーペAMG GTのハイパフォーマンスモデル
■「公道走行が出来るレーシングカー」と呼ばれている
市販モデルながらレーシングカーといえるポテンシャルを持つ
メルセデス・ベンツのフラッグシップクーペAMG GT。同シリーズのハイパフォーマンスモデルとなるのがAMG GT Rです。
同車は高い走行性能を備え「公道走行が出来るレーシングカー」と呼ばれていますが、パワーユニットが優れているだけではありません。
今回はAMG GT Rについて詳しく解説していきましょう。
メルセデスAMG GT Rとは
メルセデス・ベンツが2014年に発表したAMG GTはポルシェ911をライバルとするスポーツカー。同社傘下のAMGが独自開発し、SLSの後継モデルに位置づけられます。
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AMG GTはベースモデルの「GT」、ハイパフォーマンス仕様「GT S」をラインアップしていましたが、2017年にシリーズ最強モデルとして追加されたのがAMG GT R。
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エンジンの出力を高め、軽量化を実現。しかも剛性まで高められたことで圧倒的なパフォーマンスを誇るスポーツカーに仕立てられました。
余談となりますがAMG GTシリーズにはAMG GT Rだけでなく、オープンモデルのGT ロードスター、4ドアクーペ仕様のAMG GT 4ドアクーペが追加されています。
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AMG GT Rも2019年に国内では20台限定でAMG GT Rプロを追加。このモデルはAMG GT Rをベースにレーシングテクノロジーを投入したハイスペックモデル。サーキットに応じたセットアップを可能とするコイルオーバーサスペンションや調整式トーションバーをはじめとする多くのカーボンファイバー製パーツにより軽量化が施されています。
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公道走行が可能なスポーツカー
AMG GT Rは「公道走行が可能なスポーツカー」と評されることがあります。F1グランプリのセーフティカーとして使用されていたこともひとつの理由ですが、AMG GTをベースに開発されたレース仕様「AMG GT3」の技術が存分に注入されていることにあります。
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エンジンこそAMG GT3が搭載する6.2リッターV8エンジンとは違い、GTシリーズと同様の4リッターV8エンジンを搭載していますが、GT Sより大幅にパワーアップ。このエンジンをフロントミッドシップにレイアウトし、リヤアクスルにトランスミッションを搭載するなどレースカー譲りの車体構造を備えました。
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またAMG GT3譲りの9段階調整が可能なトラクションコントロールを備えているところもポイント。リヤタイヤのスリップ量を9段階で調整可能としています。
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AMG GT Rの走りがレーシングカー並みと評価される最大のポイントが高速走行時にアンダーボディが40mmダウンし路面とのクリアランスを縮める「アクティブ・エアロダイナミクスシステム」を搭載していることでしょう。
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レーシングカー同様にスピードを増すほど車体を浮き上がらせる揚力を低減させることを可能としました。AMG GT Rは市販モデルとはいえ、レーシングカーといえるポテンシャルを備えているわけです。