この記事をまとめると
■デリカミニを5月25日に発売、価格は180万4000〜223万8500円
■すでに約9000台の予約を受注しているが、発売日までに追加で9000台の予約受注を目指す
■デリカの名に恥じない軽スーパーハイトワゴンに仕上がっている
ついに三菱がデリカミニを正式発表
三菱の期待の星として、5月25日に発売されるデリカミニ。その価格は180万4000〜223万8500円と、軽自動車であることを考えると決して安くはないが、それでもライバルたちに十分に対抗できるプライスを実現している。しかもデリカミニは、絶大なブランド力を誇る「デリカ」ファミリーの末っ子である。これで売れなければ、三菱は「もうお手上げ!」なのではないだろうか。
実際、デリカミニの前評判は上々、というよりむしろ期待以上のようで、予約受注を開始した2023年1月13日から4月5日までの3カ月弱で約9000台を予約受注済みであることを、中村達夫代表執行役副社長(営業担当)が明かしてくれた。ただし、中村代表執行役副社長はこの状況にも慢心することなく「全国532件の販売店に展示車・試乗車を用意して、お客様に見て乗って触っていただいて、デリカミニがいいクルマであることを感じていただきたい。それで正式発売日である5月25日までにもう9000台の予約注文をとっていきたい」と力強く語ってくれた。
正式発売日までに1万8000台というのは、三菱がデリカミニの販売目標台数として掲げている2500台/月の約7カ月分超に相当する。そこで気になる納期に関して問われると、「いまどんなに頑張っても納車までに約4〜5カ月、下手をすると6カ月かかってしまいまうかもしれません。そんなときに大切なのが、お客様にご注文いただいたクルマがいまどういう状況なのか、たとえば1週間予定が早まりましたとか、申し訳ございませんが2週間予定が遅れてしまいましたとか、納期のコミュニケーションをしっかりとることだと思っています」とのこと。
これは三菱だけに限ったことではないが、今後も納期遅延問題はしばらく解決する見込みはなさそうなだけに、こういった誠意ある対応を続けることが唯一の解決策なのかもしれない。
最後に、中村執行役副社長は、デリカミニをどのようなクルマと考えているかについても答えてくれたので、その言葉をお伝えしておこう。
「今回のデリカミニは、デザインが女性のお客様を中心にウケていますが、たとえばキャンプに行って山道を走るような男性のお客様も想定しておりますので、我々は十勝のオフロードコースで走りを鍛えました。ショックアブソーバーを専用のチューニングにしたり、タイヤも大径のサイズにしたり、普通の軽自動車にはないようなヒルディセントコントロールを入れたり、デリカの名前にふさわしいスペックにしています。私も砂利道やオフロードコースで乗りましたが、地に足がついたような、ドキドキするのではなくてワクワクするような、デリカの名前に恥ずかしくないようなクルマにできたと思っています」
詳しい話はなかったが、クルマ好きであれば気になるラリーアートバージョンに関しても、「カスタムの方向性のひとつとしていろいろ考えている」というコメントもあった。期待するとともに、デリカミニの今後にも注目していきたい。