さて、このOBDシステムだが、現在は第2世代のOBD2の時代となっている。歴史を振り返ると思いのほか古く、機能診断という意味では、1980年にGMが生産ラインで品質管理に開発したALDL(Assembly line Diagnostic Link)が原点となっている。文字どおり生産ラインでの機能診断リンク機構で、車載ECUのデータを外部コンピューターで読み取り、各部の動作状況を確認できるシステムとして、その後発展している。
ただ、初期の電子制御システムは、各メーカー独自のシステムとして作られていたため、外部コンピューターとの接続コネクター方式や故障コードの表示方法などに互換性、共通性がなく、自動車全体の診断システムとしては汎用性に欠けていた。