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現金での取引は要注意! いまでもある新車ディーラーマンによる不正や横領の手口とは (2/2ページ)

現金での取引は要注意! いまでもある新車ディーラーマンによる不正や横領の手口とは

この記事をまとめると

■元セールスマンが車両代金を横領したというニュースが報道された

■減ったとはいえ、セールスマンによる横領は時々発生するとのこと

■手口や新車購入時の注意点について解説する

現金での支払いを執ように求めてくるセールスマンには注意

 先日、かつて自動車販売店に勤務していたころにお客から預かった車両代金を横領し指名手配になっていた元セールスマンが逮捕されたというニュースがあった。

「コンプライアンス」とか「ガバナンス」といった言葉がまだなかった大昔には業界ではよく聞く話であった。セールスマンの仕事と言うものは、過去のやんちゃだった大先輩たちのせいで、その範疇がかなり狭まってきており、いまどきはやんちゃなセールスマンはほぼいなくなったように見える。そんないまどきでもセールスマンがお客から預かった車両代金を横領するということは時々発生するとのこと。

「まず文房具店で売っているような一般的な書式の領収書を渡された時は注意してください。いまは新車ディーラーでは積極的に現金を取り扱わないことにしています。点検・整備費用や新車をローンで買った場合の頭金などは、メーカー提携クレジットカードなどで払うことが多くなっています。ポイントも貯まりますし、魅力的な特典なども多いです。それでも車両代金も含めて現金で払いたいという場合には、ディーラーが指定する金融機関口座への振り込みとなります。昨今は強盗事件も頻発しておりますし、防犯という面でキャッシュレスを進めているようですが、そのほかにセールスマンなど身内の横領を防ぐ意味もあるようです。車両代金は資金洗浄を防ぐという意味でも口座振り込みにしていると聞きます」と事情通は話す。そのような時代に、「代金を現金で……」と執拗に言ってくるセールスマンがいたら注意したほうがいいだろう。

 日本以外の諸外国の新車ディーラーでは、店舗スタッフがみだりに現金を扱うことはない。店舗内にキャッシャー窓口が用意され、そのキャッシャー担当のスタッフだけが現金を扱うことができた。日本より諸外国のほうがキャッシュレス社会は進んでいるので、海外の新車ディーラーでも現金を扱うということはいまではまずないだろう。

 ちなみにディーラーの手書き領収書というものを過去に見せてもらったことがあるが、カーボン写しで10枚つづりほどになっており、そのディーラーではお客の印鑑を2枚押印するものとなっていた。注文書はいまや手書きではなく専門の用紙にプリントアウトするのが一般的。そのなかあえて手書きの注文書が出てきたら、「なぜ手書きなの?」と確認してもらいたい。いまや端末入力してデータで管理するのが当たり前のなか、仮に手書きの注文書にサインを求められた時は、裏注文書があると考えたほうがいいだろう。

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