国産車にもレーサーをオマージュしたモデルが存在
三菱ランサーエボリューションⅥ トミ・マキネン・エディション
国産車では、ランエボ6.5とも呼ばれるランサーエボリューションのTME(トミ・マキネン・エディション)が知られている。トミ・マキネンはWRC初の4連覇(1996~1999年)を成し遂げた名ラリードライバー。その名を冠したTMEはエボⅥをベースに、ターマックに特化した特別仕様に仕立ててきた。
その特徴が1番現れているのが空力面。ランエボシリーズの特徴だったフォグランプを廃止して、ダウンフォースとクーリング性能を重視したフロントバンパーを採用。足まわりも、エボⅥに対しフロントサスのロールセンターを引き上げ、車高を10mm落とすことでターマックを意識。
イメージカラーはパッションレッドで、ホイールもWRCワークスマシンと同デザインの真っ白なエンケイ製だった。ラリーカーでは、このTMEのほか、トヨタ・セリカGT-Four RC(ST185)の輸出仕様のカルロス・サインツ リミテッド エディションやスバル・インプレッサWRX(GC8)のシリーズ マクレー(英国限定特別仕様車)といったモデルもあった。
三菱 NAKAYA TUNE FTO
最後は三菱FTO。2リッターV6エンジンを積んだFFスポーツクーペで、1998年と1999年には、実質ワークス体制で全日本GT選手権にも出場していた(最上位は2位)。そのGT選手権でFTOをドライブしていた中谷明彦がセットアップした、「NAKAYA TUNE FTO」というモデルがあったのをご存じだろうか?
※写真は通常のFTO
オーリンズのダンパーにローダウンスプリング、デュアルスポーツマフラーに、専用ブレーキパッド(フロントのみ)、カーボンリップスポイラーに、「NAKAYA TUNE」ロゴ入りステッカーというのが主な内容。
総額45万円分のオプションが、15万円プラスで購入できるお得な仕様だった。
「その見事なコーナリング姿勢から、僕のセットアップ思想を感じ取って欲しい(by中谷明彦)」。限定300台のハイポテンシャルカーとして登場したが、何台売れたのかは不明……。