理想の走りとスタイルを追い求めて10年! Modulo Xの歴史を紐解く (3/3ページ)
歴代モデューロXが代官山T-SITEに集結! 「Modulo Xシリーズ10周年記念モーニングクルーズ」
歴代モデル50台が集結! モデューロXだけの初オフ
今年、発売10周年を迎えたモデューロXシリーズ。その記念すべき年を皆でお祝いしようと、東京・代官山T‒SITEにて「モデューロシリーズ10周年記念モーニングクルーズ」が開催された。
これは週末の早朝、歴代モデューロXのオーナーが愛車とともに参加するミーティングイベントで、ホンダアクセスの開発メンバーや 土屋圭市さんもゲストとして登場。会場の都合から参加台数は50台限定とされたものの、事前申し込みであっという間に参加枠が埋まってしまうほどの人気となった。
朝7時の会場オープンと同時に参加車両が続々と入場し、初代モデルであるN‒BOXモデューロXから現行モデルのフリードモデューロXまで、これまで発売した全モデルが集結した。モデューロX開発アドバイザーである土屋圭市さんは、開発統括を務めるホンダアクセスの福田正剛さん、完成車性能担当の湯沢峰司さんとともに会場内を散策。車両オーナーへ積極的に声をかけ、モデューロXを購入してみての感想を尋ねたり、それぞれのカスタムポイントについてなどクルマ談義に花を咲かせた。また記念撮影のリクエストにも気軽に応じるなど、交流を楽しんでいた。
参加オーナーたちがModuloXへの思いを綴る寄せ書き。 愛車への感謝の言葉とともに、後継モデルに期待する声も!
その後は蔦屋書店内イベントスペースへと場所を移して「10周年記念スペシャルトークショー」が開催。モデューロXシリーズの10年間の歴史を振り返りながら、開発エピソードや「もっとも印象に残るモデルは?」など、オーナーにとって非常に興味深く、内容の濃いテーマで展開された。
トークショーでは、開発におけるさまざまな裏話が飛び出す。ちなみにModulo Xに専属開発チームは存在せず、社内有志によって開発されている。
『レーシングカーならラップタイムこそが正義だけど、市販車は違う。例えばミニバンなら、後席に乗る人がメイン。運転席に座る人だけが満足するクルマでは、モデューロXとしてはダメなんだよ』と土屋さん。またモデューロXが目指す走りの質感について、こんな言葉を開発陣に話したという。 『”俺たちはモデューロXをタイプRにしたいんじゃない”って、開発メンバーには何度も言ったよ』
定員を超える応募が集まったが、スペースの関係で50台限定となった。早朝からのスタートにも関わらず、遠方から参加したユーザーも。
ホンダアクセスのモデューロX開発メンバーは土屋さんいわく「職人集団」。その職人集団のこだわりが凝縮されたモデルだけに 『大切に長く乗り続けてほしい』と参加者にメッセージを送った。
オーナー直撃! Modulo Xシリーズの魅力教えて!
OWNER:佐藤 亨さん
CAR:2020年式 STEP WGN Modulo X
スポーツカーが好きで、以前は初代シビックタイプR(EK9)やアコードユーロR(CL7)を所有していたという佐藤さん。家族が増えたこともあってミニバンへと乗り換えたが、やはり「走りが楽しいクルマ」であることは重要という理由でステップワゴン・モデューロXを購入。大人数で乗車していても力不足を感じさせない1.5リッターVTECターボのトルクや、ミニバンとは思えないハンドリング、そしてコーナリング時の安定感が魅力だそう。お気に入りのポイントは唯一のカスタムというホイールで、なんと以前に所有していたアコードユーロRから継承したものだとか。大きくなった息子さんも大のホンダ好きとして育っており、親子でクルマ談義に花を咲かせている。
OWNER:有本 圭さん
CAR:2017年式 FREED Modulo X
モデューロXといえば「実効空力」を掲げた専用デザインのエアロパーツで知られているが、そのエアロフォルムが気に入って購入を決意したという有本さん。ミニバンでありながらコンパクトな車体と軽快なハンドリングが魅力だそう。それでいて実用性の高さも兼ね備えており、「ミニバンということを差し引いても、過去の所有車両でもっとも運転しやすい」と話してくれた。スタイリングに惹かれただけに外装はほとんど手を加えていないものの、FK2型シビックタイプRから流用した「赤バッジ」や、フロントバンパー横に装着したエアロフィンなどでDIYカスタム。そのほかタナベ製スプリングの装着により、ほどよくローダウンされている。
OWNER:林 浩治さん
CAR:2019年式 VEZEL TOURING Modulo X
珍しいプレミアムクリスタル・レッドのヴェゼルツーリング・モデューロXに乗る林さん。なんと前車もヴェゼルだったということで、扱いやすいボディサイズと優れた実用性がお気に入りとのこと。ただ走行性能には物足りなさを感じていたらしく、1.5リッターVTECターボを搭載したヴェゼルツーリングを検討していたところ、モデューロXが追加されたので乗り換えたという。F1をはじめとするモータースポーツが好きで、自身でもサーキット走行を楽しんでおり、このモデューロXも足まわりやブレーキ、タイヤ&ホイールを交換。とくにタイヤはブリヂストンのポテンザRE-71RSを装着し、そのショルダー部分が溶けていることからも、その楽しみかたが想像できる。サーキットでも楽しめるくらいの走行性能を誇りながら、荷室にアウトドアグッズを満載してキャンプに行くこともできるマルチパーパスぶりも魅力だそう。
OWNER:荒川真宣さん
CAR:2021年式 VEZEL HYBRID Modulo X
モータースポーツ観戦、それもスーパーGTが大好きという荒川さんは、TEAM KUNIMITSUのウェアを着てモーニングクルーズに参加。なんと以前の所有車もヴェゼルだったということで、現行モデルへのフルモデルチェンジが発表された際、気に入っていた先代ヴェゼルの最終型を! ということでハイブリッド・モデューロXを購入されたそう。通勤や週末のドライブなど、ほぼ毎日のように運転しているが「長距離でも疲れない」点が最大の魅力とのこと。この日もなんと名古屋から自走で参加されており、落ち着きのあるハンドリングや、専用スポーツシートの座り心地を絶賛していた。トークショーではさまざまな開発エピソードを聞くことができ「さらに愛着が増して今後も長く乗り続けたい」と話してくれた。
OWNER:渡辺英樹さん
CAR:2020年式 VEZEL HYBRID Modulo X
この日はプレミアムブルー・メタリックのヴェゼル・モデューロXが3台参加。プラチナホワイト・パールの車両を目にすることは多いものの、「愛車と同じボディカラーが揃うのは珍しくて嬉しい」と話してくれた渡辺さん。家族で出かけることも多いため、実用性の高さや快適性といった基本性能を重視しつつ、ステアリングを握るドライバーとして走りの楽しさは味わいたい……ということでモデューロXを選択したそう。燃費の良さを期待してハイブリッドを選んだものの、トルクフルなパワーユニット特性ゆえに走りっぷりも期待以上で、そこが一番のお気に入りと話してくれた。そしてスポーティな仕様ではあるものの、後席に座る家族からも乗り心地については評判がよく、トークショーで語られた「すべての乗員が快適に」というモデューロXの開発コンセプトには改めて頷かされたようだ。
OWNER:佐藤孝仁さん
CAR:2020年式 S660 Modulo X
ピカピカに磨き上げられたS660モデューロXで参加してくれた佐藤さん。なんと前車もS660ということで、初期型のアルファから後期型モデューロXに乗り換えたそう。S660の魅力は、ステアリングの動きに合わせて軽快に向きを変えるハンドリングだが、モデューロXではさらに安定感が増しており、狙った走行ラインをピタッと走ることができる点が魅力とのこと。そして、モデューロXについては、質感の高い走りはもちろんのこと、内外装の高級感も購入の決め手となったそうだ。とくにベース車両ともどもウィンカー内蔵式ミラーを採用した後期型では、ホイールもスパッタリング仕上げが選べるようになるなど、落ち着きのある佇まいが気に入っている。メーカーコンプリートカーゆえにバランスを変えてしまうようなモディファイはせず、今後もなるべく長く乗り続けたいと話してくれた。
OWNER:木村充宏さん
CAR:2023年式 FREED HYBRID Modulo X
2022年のマイナーチェンジで追加された、プレミアムクリスタルブルー・メタリックのボディカラーがまぶしいフリードハイブリッド・モデューロXに乗る木村さん。平日の通勤から週末のドライブまで、多くの時間を過ごすからこそ妥協はしたくなかったと購入の経緯を教えてくれた。多くの人数や荷物を乗せることのできるミニバンでありながら、走りの良さを感じさせてくれたのがフリードハイブリッド・モデューロXを選んだ理由とのこと。5ナンバーサイズながら室内空間が広いフリードだが、走り出すと「背の高さ」を感じさせないのがモデューロXに試乗してもっとも驚いたポイントで、コーナリングでも高速道路でも車格が上がったような走行安定性を感じられるそう。「完成度が高すぎる」愛車にゾッコンで、今後も長く乗り続けたいそうだ。
OWNER:大井川裕俊さん
CAR:2022年式 FIT e:HEV Modulo X
以前はフリード・モデューロXに乗っていたが、ミニバンである必要性が少なくなってきたこともあり乗り換えを決意。モデューロXの世界観を非常に気に入っていたため、最新モデルであるフィットe:HEVモデューロXへ乗り換えたという大井川さん。パワートレインが刷新された現行フィットはパワー&トルクが向上しており、それでいて燃費の面でも優秀。とくに最新の安全運転支援技術、ホンダセンシングの進化には驚いたそうだ。そしてモデューロXとしての走りも想像以上で、フリードよりも「コンパクトスポーツ」らしさを感じるとのこと。お住まいの地域では冬季に積雪も多いそうで、そのため雪上でもモデューロXの走りを味わうべく、スタッドレス用にモデューロX純正ホイールをもう1セット購入したんだとか。
OWNER:齋藤 航さん
CAR:2015年式 N-ONE Modulo X
興味を持ったきっかけは「ホワイト×レッド」のボディカラーを持つクルマに乗りたかったという齋藤さん。当時はレッドのルーフを持つモデルはN-ONEモデューロXしかなく、外観が興味を持ったきっかけだったそうだ。そして試乗してみたところ、コンプリートカーらしい落ち着きのある走り、内外装の質感の高さに驚かされたそう。「軽自動車のイメージが変わりました」と話してくれた。モデューロXシリーズのなかでもN-ONEはスポーツ色が強いと感じているそうで、現在はN-ONEオーナーズカップ用のアラゴスタ製車高調整式サスペンション、レイズ製CE28ホイールなどを装着。室内にはEP3型シビックタイプR純正RECAROシートをインストールするなど、バランスよくモディファイを楽しんでいる。
OWNER:横山あいさん
CAR:2013年式 N-BOX Modulo X
鈴鹿サーキットでスーパーGTを観戦したことがきっかけとなって、現在ではレース観戦のため各地のサーキットへ愛車とともに移動しているという横山さん。レーシングドライバーで一番の「推し」は小暮卓史選手だそうで、車内にはDrago Modulo NSX-GTのミニカーが飾られていた。愛車を購入したきっかけも、ある日ホンダカーズの店内にて小暮選手がN-BOXモデューロXを試乗する映像を見たことだという。小暮選手が絶賛するなら間違いない! と購入したN-BOXモデューロXだったが、室内空間の広さやシートアレンジの豊富さといったベース車両の優れた実用性はそのままに、落ち着いた走りが味わえる点が魅力。とくにレース観戦においてはサーキットまで長距離を走ることも多いそうで、高速道路の継ぎ目など段差を乗り越える際のスムーズさは、ほかの軽自動車とは明らかに違いを感じられるそうだ。
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