「黒いパーツ」の仕上げ方も重要!
で、タイヤ&ホイールの洗い方だが、基本は洗剤または専用クリーナーと一般的な柄付きスポンジ、専用ホイールスポンジを使う。筆者の場合、ケミカル用品はKUREが扱っている全米の洗車のプロが認めたというSTONERシリーズが中心で、ホイールはSTONERの「ホイールクリーナー」とエーモンの「ホイールスポンジ」(ホイール細部)、普通のスポンジ(ホイールの平たい面)を使って洗っている。タイヤは別途作ったカーシャンプーとタイヤブラシでゴシゴシ洗い。タイヤ&ホイールともに一般的なスポンジだけでは細部の汚れが落とし切れないため、タイヤ用ブラシやホイールスポンジが不可欠なのである。エーモンの「ホイールスポンジ」は洗車のプロ、例えばキーパーラボでも使われている。
下まわりはできればコイン洗車場などで高圧洗車を行うのがベスト(塩害対策にもなる)。家庭のチョロチョロとしたホースの水圧では、汚れがべっとり付いていることもあって、新車のようにはきれいにならないのだ。なお、ホイールハウス内の汚れは柄付きブラシを使って洗うといい。
そうして下まわりの洗浄を済ませたあと、いよいよボディ洗いに入る。筆者の手順を紹介すると、ホースでボディ全体に水をたっぷりかけ、とくに花粉、黄砂などが付着している場合は高圧の水で汚れを吹き飛ばすように洗っていく。グリルや段差、隙間部分はとくに念入りに洗浄したい。
つぎに、バケツに作った、よく泡立てたカーシャンプー(コーティング車は専用、または中性のカーシャンプーを推奨)をソフト素材のタオルなどにたっぷりとつけて、ルーフ→ボンネット→トランクまたはバックドアまわり→ボディサイドの順で洗っていく。力を入れず、タイル類を滑らす感じがボディに優しい。
そのとき、筆者は洗車専用の細部用ブラシも併用する。ヘッドライトとボディの隙間、ウインドウ回り、エンブレムなどの隙間、凸凹した部分はカーシャンプーをとったソフトブラシで隙間の中、凸凹部分をブラッシング洗いしている。筆者の愛車はルーフレール付きだが、その前端、後端とルーフの隙間もブラシを差し入れて念入りに洗っている。こうした細かい作業が、後にボディの美しさ、新車っぽさに直結するのである。
そして十分に高圧のホースの水でリンス。隙間、凸凹部分、ウインドウ下端などはとくに気を使いたい。汚れ、カーシャンプーが残りやすい部分だからである。
カーシャンプーを完全に洗い流したら(残っているとシミの原因に)、合成セーム皮やマイクロファイバークロスなどを使い、水気を拭きあげるのだが、すでに説明したように、部位ごとに専用のクロスを使うとより安心である。
こうした洗車が終わって、オシマイ……では新車時並みにキレイさは手に入らない。先ほど説明した「クルマをきれいに見せる方法のひとつが、黒いパーツを黒々と仕上げ、ウインドウガラスを艶々にする」ことをお忘れなく。そこで、黒い樹脂パーツ、タイヤを専用艶出し剤、タイヤワックスを使って黒々と仕上げるとともに、すべてのウインドウもウインドウクリーナーを使って磨き上げる。タイヤワックスはギラ艶、自然な艶に仕上がる2種類があるので、好みのほうを(塗り込みは専用スポンジを使用)。ガラスクリーナーは抜群の透明度と拭き残しの少なさでここ何年も使い続けているSTONERの「インビジブルガラス」がお薦めである(専用クロスを用意すること)。そこまでやっても、所要時間は慣れてくれば、中型車であれば1時間ぐらいでOKだろう。なお、洗車は直射日光下、風の強い日を避けることが鉄則である。
と、毎回の洗車でそうした手間、こだわりを積み重ねることで、いつまでも新車っぽいボディ、佇まいが維持できるというわけだ。できればプロのコーティング(定期メンテナンス込み)をしておくと、新車効果!? が持続しやすいと言っていい。クルマをきれいに保つことができれば、長く乗れる……ということでもあり、だから筆者は、これまで1台のクルマを10年ぐらいピカピカのまま乗り続けていられたりするのである。