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クジラクラウンと呼ばれた「4代目クラウン」は不人気? スペックや価格は? (2/2ページ)

クジラクラウンと呼ばれた「4代目クラウン」は不人気? スペックや価格は?

この記事をまとめると

■4代目トヨタ・クラウンを紹介

■自動車ファンの間では「クジラクラウン」と呼ばれている

■中古車相場についても解説

クジラクラウンとは?

 自動車ファンの間では「クジラクラウン」と呼ばれる4代目クラウン。歴代クラウンの中でもっとも不人気だったことでもその名が通っています。

 斬新すぎたそのデザインを採用したことが成功しなかった大きな理由ですが、内容もデザイン同様先進的。不人気モデルと評するだけではもったいないモデルでもあります。

 今回はそんな4代目クラウンについて紹介していきましょう。

 1971年に3代目からフルモデルチェンジで登場した4代目クラウン。3代目まで「トヨペット・クラウン」として販売されていましたが、このモデルから「トヨタ・クラウン」として販売されるようになりました。

 4ドアセダン、2ドアハードトップ、さらにステーションワゴンのカスタムをラインアップ。

 ボディバリエーションは3代目と変わりませんが、大きく異なるのがエクステリア。先代より全高を25mm低くして、ロングノーズ&ショートデッキで「スピンドルシェイプ」(紡錘型)の先進的なボディを身にまとったのです。

 このデザインはセダンのみならず2ドアハードトップやワゴンのカスタムも同様で、いま見るとなかなか魅力的だと評する声も多いのではないでしょうか。

 ただ、販売された1970年代の顧客層には全く受け入れられず、登場から2年後の1973年2月にビッグマイナーチェンジを実施。これは当時、最大のライバルだった日産セドリック/グロリアに年間で3万台近くも販売台数が負けていたことによるものです。

 4代目の大きな特徴だったボディカラーと統一された前後カラードバンパーは、当時は一般的だったクロームメッキのバンパーへ変更。フロントマスクも横格子から重厚感がある縦格子に意匠チェンジされるなど大幅に変更されました。

 と、デザインについての話題が多い4代目ですが、3代目と比べて装備などが高級化されたことも大きな特徴といえます。

 4代目登場から3カ月後に2.6リッターエンジンを搭載する3ナンバー車を投入。オプションで装備された自動定速度走行を可能としたオートドライブをはじめ、1973年のマイナーチェンジで電動リモコンミラーやパワーウインドウ、後席パワー式リクライニングシートなどを装備。ラジオのアンテナもフロントウインドウ埋め込み式となりました。

 パワーユニットはデビュー時がM-D型およびM-B型2リッター直6エンジンを用意。その後、4M型2.5リッター直6エンジンが追加。マイナーチェンジで2リッターエンジンは排ガス規制対応型のM-C型となり、2.5リッターエンジンは4M型のまま最高出力が130馬力から140馬力に高められています。

 また1974年には電子制御式燃料噴射装置EFIが装備されたM-E型2リッターエンジンも追加。合わせて電子制御式ATやESCも装備されています。

 見た目の奇抜さばかり注目されがちな4代目ですが、現在までに繋がるトヨタの高級車像を確立したモデルでもありました。

クジラクラウンの外装

特徴その1:スピンドルシェイプ

 4代目クラウンのデザインは空力特性を重視したスピンドルシェイプと呼ばれたものでした。当時、東名高速が全線開通するなどクルマに高速性が求められるようになったことで、空気抵抗が少なく高速走行時の安定性を増すことがデザイン採用の大きな理由となったようです。

特徴その2:カラードバンパー

 スピンドルシェイプとともに4代目の大きな特徴となったのが、ボディと一体化されたカラードバンパーを採用したこと。「バンパー=クロームメッキ」が当たり前だった当時、かなり斬新なデザイン処理でした。

 ただ、先程お伝えしたようにデビューから2年後に行われたマイナーチェンジで、一般的なクロームメッキバンパーに変更されています。

特徴その3:アメリカンな2ドアハードトップ

 セダンやステーションワゴンとともにラインアップされた2ドアハードトップ。セダンとはまたテイストが異なる斬新なフォルムを備えていました。

 角型ヘッドランプや角型4灯リヤコンビランプなど、当時のアメ車の影響をもろに受けたスタイリングはかなりスタイリッシュ。また、ステーションワゴンのカスタムも先鋭的でおしゃれです。

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