新車の値上がりも予想される
登録車のみのランキングをみると、トップ10のなかにトヨタ車が9台も入っている。トヨタは昨年末ぐらいから工場稼働率をあげて納期が短縮するモデルが相次いでいる。ただしトヨタ以外でも今後の納期の見通しは不透明といわざるをえない。半導体だけでなく、小学校に置いてある二宮金次郎の銅像や、公園の蛇口までが盗まれるほどありとあらゆるものが不足し、取引価格も上昇しており、そのような状況を見ると短期間での収束はまず期待できない。
そのなかで新年度、つまり2023事業年度以降警戒したいのが、新車価格の値上げである。日産自動車は2月27日に2023年5月よりノートシリーズの価格改定、つまり値上げを行うとしている。オーラGで約4.5万円の値上げとなっている。また価格改定に合わせて一部メーカーオプションの構成の見直しも実施するとのこと。さらに三菱RVRも値上げを発表している。
食品ではすでに短期間で何回も値上げとなったものも多い。また輸入車でも数十万円レベルの値上げをすでに行っている。そのなか日本車はほぼ値上げという動きがなかった。メーカーからディーラーへの出荷価格ベースではすでに値上げは行われてきているようだが、ディーラーは自社利益及び値引きの縮小という企業努力でしのいできたが、すでにそれも限界にきたとされている。事業年度の切り替えはまさに車両価格改定の好機到来。ただ、車両価格の値上げを行っても、納期の改善が進まないといった事態だけは是非避けてもらいたい。また販売現場では新年度に入るとローン金利の上昇も起こるのではと懸念している。すでに昨年秋辺りに比べて0.4%金利が上がったという話や、4月以降0.4%金利が上がるといった話も聞いている。
新型プリウスが登録車のみで10位に入っている。街なかでもポチポチと見かけるようになったのだが、その多くは“わナンバー”、つまりレンタカーとなっていた。2月の販売台数にはレンタカーが多数含まれているようである。
2023年2月単月新車販売ランキングベスト30(台数)
ホンダN-BOX(19652)
トヨタ・ヤリス(15760)
トヨタ・カローラ(14738)
ダイハツ・タント(12743)
トヨタ・シエンタ(11767)
日産ノート(10709)
ダイハツ・ムーヴ(10041)
スズキ・スペーシア(9790)
日産ルークス(9140)
トヨタ・ルーミー(8645)
トヨタ・ヴォクシー(8523)
トヨタ・ノア(8518)
トヨタ・アクア(8191)
トヨタ・ハリアー(7843)
トヨタ・プリウス(7681)
スズキ・ワゴンR(7299)
ホンダ・フリード(7071)
トヨタRAV4(6588)
スズキ・アルト(6475)
トヨタ・アルファード(6214)
ダイハツ・タフト(6065)
スズキ・ハスラー(5611)
トヨタ・ランドクルーザー(5534)
ホンダ・フィット(5531)
トヨタ・ライズ(5409)
ダイハツ・ミラ(5153)
スズキ・ソリオ(4931)
日産セレナ(4539)
ホンダ・ヴェゼル(4375)
マツダCX-60(4375)