万が一に備えてできることはすべてやっておきたい
また、警察庁では主な盗難の手口として下記の8つを挙げている。
○窓の隙間から針金等を差し込んでドアを解錠し、車両に侵入する。
○ハンマー等でクルマのガラスを破壊し、車両に侵入する。
○工具等を使ってドアを解錠し、ステアリングロックを破壊してエンジンを始動する。
○車体にマグネット等で隠しているスペアキーを探し出す。
○家に侵入し、クルマのキーを盗む。
○レッカー、けん引車でクルマを丸ごと盗む。
○鍵を預かる施設でクルマの使用者になりすましてキーを受け取る。
○リレーアタックやCANインベーダーといわれる、特殊な機器を使用する手口
現行車の場合、手厚く車両保険に加入していれば、車両盗難に遭っても金銭的な損失は補償してもらえるが、ご存じのとおり、昨今新車のデリバリーにすごく時間がかかっている。保険金が下りたとしても、そこから新車を発注しなおした場合、納車まで1年、下手すれば2年以上かかることもあり、被害は金銭面だけではすまなくなる……。
また、ヤングタイマーのスポーツカーはいずれも稀少車で、盗まれてしまうと同じような個体に出会うのはかなり難しい。何より、長年乗り続けてきたオーナーにとっては、他に代えがたい大事な一台であるはずだ。
大事な愛車の盗難を防ぐには、まず確実な施錠。短時間でもクルマを離れるときは窓を閉め、カギをかけること。また、エンジンを切り鍵を抜いた状態で、ハンドルを右か左にカチッと音がするまでまわすとハンドルロックがかかるので、これも併用する。このハンドルロックが意外に盗難防止に効果があることは、あまり知られていない。
そして、バイパーやクリフォードなどのカーセキュリティを専門店でインストールする。人気車種に関しては、もうセキュリティーのインストールはマストかもしれない。ココセコムなどのGPS追跡装置等も欲しいところ。
もちろん、駐車する場所も、人目につきやすくセンサーライトや防犯カメラなどがあるところを選びたい(車両盗難の38.9%は、「一般住宅」の駐車場)。そのうえで、万が一に備え、車両保険に加入してくことも肝心だ。