この記事をまとめると
■日産が新世代のパワーユニットを発表
■第3世代の「e-POWER」と新型の電動ユニットを2026年に販売する予定だ
■「軽量コンパクト」なのを武器に価格はガソリン車と同等になるよう開発を進めている
伝家の宝刀「e-POWER」は常に進化をし続ける
いまから遡ること7年前の2016年。日産にとってこの年は大きな転換期となった。そう、「e-POWER」を搭載したノートがデビューした年だからだ。
いまでこそノートは日産で1番売れている登録車として認知され、圧倒的なブランド力を持っているが、じつはこの「e-POWER」を搭載したモデルが登場するまでは、コンパクトカーの名手「マーチ」も存在していたので、爆発的にヒットしているクルマとは言い切れない部分があった。それが、「e-POWER」を搭載したモデルがこの年に登場したことによって、大ヒットするまでに至ったのだ。
ではここで、大きく日産を動かした「e-POWER」についてちょっと触れてみよう。このシステムは、簡単に説明すると、「エンジンを発電機として利用し、その力でバッテリーを充電してモーターで走行する」といった、文字にするととても単純なシステム。なので、エンジンは直接走りに関係なく、100%電気で動く日産独自のシステムとなっているのだ。
これから加速するであろうカーボンニュートラル実現へ向けた動きのなかで、「e-POWER」は非常に画期的なシステムで、年々その注目度は高まっている。事実、電気で動くといえど充電は不要で、いままでどおりガソリンを入れるだけで走れるので、ガソリン車に乗っていたユーザーがそのライフスタイルを変えることなく電動車に乗り換えられるのが強みだ。
そんな「e-POWER」は、登場当初2016年時にはノートのみに採用されていたが、いまでは「ノート/ノートオーラ」「キックス」「エクストレイル」「セレナ」と、日産の売れっ子モデルの多くに採用されており、新車購入時に「e-POWER」が選ばれている率も高い。燃費が良くて環境対策もバッチリとなれば選ばない手はないだろう。いまの日産はもはや「e-POWER」なしには語れない。
また、日産はプリンス自動車の前身である東京電気自動車時代に、「たま電気自動車」を戦後間もない1947年にすでに世に放っているので、じつは電気に関する歴史も長いメーカーであるのだ。
その日産が「新世代のパワーユニット」を発表したので、詳しく見ていこう。